(週末特別企画)

 今週、大きな話題を呼んだニュースといえば「クラウドコンピューティング」に関する2つニュースでしょうか。

 1つ目は、Amazonのクラウドコンピューティングサービス「Amazon EC2」は推計54万台のサーバで構成されているというニュースです。この推計を導き出したのはアクセンチュアのHuan Liu氏。IPアドレスとサーバラックの関係性から台数を導き出したとのことです。それにしても、54万台とは…規模が大きすぎて想像ができません。

 2つ目は、さくらインターネットのクラウドコンピューティングサービス「さくらのクラウド」が度重なる不具合のため、一時的に有償から無償へ転換するというニュースです。北海道石狩に自社専用データセンターを建造するなど意欲的なチャレンジをする同社ですが、やはり”雲を扱う”のは難しいよう。


(さくらインターネット石狩データセンタ via 大成建設)

 補足しますと、さくらインターネットだけが悪いわけではありません。例えばAmazonもサービス開始時にはトラブル続きでした。Googleも大規模なトラブルを起こしています。

 さて、何かと話題のクラウドコンピューティングですが「Googleの場合はどのように実現しているのか?」というものをセキュリティ・管理の側面から紹介しているものが下の動画であり、今回の本題です。


日本語字幕が出ない場合は、右下から日本語字幕を選択してください。

  この動画はGoogleの有料サービス「Google Apps」のデータセンターにおけるセキュリティなどを紹介したものです。検索サービスのものではなく、顧客の重要なメールデータなどを扱っているためかなり強固な管理体制を敷いてるようです(検索サービスの方が扱いが低い)。

  やるのこと成す事、さすがGoogleといったところでしょうか。時には政治的意思をもってデータを破壊しようとする者がいたり、国を挙げてスパイ活動をする工作員に狙われるのがGoogleのデータセンターです。したがってセキュリティに対する取り組みが尋常ではありません。

 入出者管理や警備などは日本のビル型データセンターでも同レベルで行われていますが、Googleの場合は広大な土地を利用しているため侵入者監視がひときわ大変になることが日本との違いでしょうか。その分、土地・電力などのコストを抑えることが可能になり(*1)、規模を大きくすることができます。

 また、サーバの数が多くなればなるほど、1日に壊れるハードディスクの量も相当数存在すると推測されます。動画の中でも紹介されていましたがハードディスクを破壊する担当者が存在するほどです。

 特出すべきは、火災報知設備とデータ管理システムが結びついていることでしょうか。火災を検知して対象エリアに存在するデータを退避させるとは、少しやりすぎなような気もしますが流石といったところ。実際は3重のコピーを物理的に離れたデータセンタが保持していると思われますので、火災で1つが消失してもデータの健全性は守られるはずです。しかし、偶然が重なると2つのコピーでは確率的に”万分の一”ほどで全てのデータが消失する危険性があるので、それすらを防いでいるのかもしれません。(*2)

 それにしても、アメリカの企業は映画の世界で生きているようです。”警備ごっこ”、”管制ごっこ”で心が躍るような男子にはぴったりの職場かもしれません。

*1 場所を選ばないため発電所の近くに建造できるので、電力コストを下げることが可能になる。
*2 「3重のコピー」の件は最新のGoogleFileSysytemないし、Google Appsでは実際と異なる場合がある。

[「さくらのクラウド」障害多発で無償化、課金できる品質に達していないため – GIGAZINE]
[アマゾンのクラウドを支える謎のサーバー台数:推定約45万台か – WIRED]