これはすごい KDDI(au)のスマートテレビ詳細明らかに

日本経済新聞は15日、KDDIが参入するスマートテレビの詳細について報じています。なお、商品名・サービス名に関する具体的な記述は無いものの、内容を読む限りでは先の5月15日に発表された「Smart TV Box」に関するものであると思われます。

Smart TV Boxは、Android 4.0を搭載したテレビに接続するスマートテレビ対応セットトップボックス(STB)。初期の発表段階では今夏にトライアルが提供されるとしていましたが、この度の報道で詳細が明らかになりました。

報道によると、端末の開発を行うのはパナソニック。スマホを使った端末の操作に加え、タブレットによる映画鑑賞、テレビでの映像視聴などが可能になります。さらに、CATVチューナーを内蔵しており、既存のケーブルテレビ事業者と連携して端末を貸し出す模様です。

業界2位のJCNグループが先に参入し、KDDIが出資する1位のJCOMも追って参入する可能性が高いとしています。

このSTBは、日本地域において非常に強力なスマートテレビデバイスになることでしょう。特に、ケーブルテレビ加入者に対してSTBとして貸出できる点が強力です。

仮に、CATVのチューナー機能を含まない “単なるスマートテレビ端末” として貸し出す形式であったのならば、好き好んでスマートテレビを導入しようとするユーザーは少ないと予想され、普及自体が困難になります。ところが、今回のサービスは「スマートテレビが付いたCATVチューナー」として貸出するものですので、STBを借りるついでにスマートテレビ機能がついて来る構図が出来上がります。

CATVサービスの慣例として、付加機能が一切つかないチューナーは無料で貸し出されますが、録画機能などの付加機能を有するチューナーは有料で貸し出されることが多いものです。恐らく今回のSmart TV Boxも有料の貸出になるものと思われますが、セット割によるキャンペーン価格で無料にしたり、録画機能を付けたりすることで導入の敷居は格段に低くなります。

もし、宅内工事・CATV導入費用無料の条件に「スマートテレビ(ビデオパス)」も含めたセット割加入を加えるならば、3万円前後~10万円程度の工事費用を払うよりもセット割への加入を選択するユーザーが多いことでしょう。工事事業者が設定・配線をしてくれる点も心強いものです。

これらの統合サービスを提供することで、「家族全員auスマホ」「固定電話はKDDIのIP電話」といった具合に、NTTグループから大量に加入者を引き抜くトリガーになる場合があります。

報道では3年後に100万世帯以上の利用者獲得を目指すとしていますが、恐らくそこまでの年月はかかからないと推測します。

日本ではB-CASやISDB-Tといった独自の防衛線でテレビ放送を死守してきましたが、最大の障壁を最大限に有効活用するKDDIの戦略の前に、GoogleTVは厳しい立場に置かれることになると考えられます。なお、Apple製テレビについては具体的な内容が定かではないので何とも言えないところではありますが、こちらも一筋縄ではいかないものと思われます。

「auスマートパス」「うたパス」「ビデオパス」とコンテンツも揃いつつあり、それらを端末に縛られずに提供する土台(インフラ)がまもなく出来上がります。サービス一括加入で料金を割り引く「auスマートバリュー構想」を掲げたときにただ事ではないと感じましたが、通信と放送(+コンテンツ)を徹底的に狙っていくようです。

i-modeが携帯電話に限定されたコンテンツプラットフォームとするならば、「auスマート○○」構想は新しいコンテンツプラットフォームの形であると個人的に考えています。

コンテンツに対する料金価値が軽視される(無料・格安が当たり前)現代の事情に即して豊富なアプリを定額で提供しつつ、放送も通信も手掛け、スマホ・タブレット・PC・テレビと言った具合に端末の形式にこだわらずシームレスに提供できる環境は、まさしくGoogleやAppleが狙うものそのものです。

一方のライバル「NTTドコモ」は、自社のプラットフォーム(含む、代金収納代行)を活かして通信販売に参入すると報じられていますが、どちらが功を奏すか今から楽しみでもあり、不安でもあります。

畏れ多くも、ただの弱小サイト管理人ながらNTTドコモに進言するならば、「インターネットが最大のプラットフォーム」ということと、「代金収納代行はi-modeだから活きた話である」とお伝えしたいところです。インターネットというプラットフォームを最大限に活用し、送料ほぼ無料・代引き手数料格安のAmazonにどう対抗するのか見物です。

[日本経済新聞(有料)]

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