レビュー:GalaxyNote2を触って感じたこと

今回レビューをお届けするのは、サムスン製Androidファブレット「Galaxy Note 2」の国際版です。

ペンタブレットでお馴染みワコム社のデジタイザを搭載し、筆圧感度は1024段階と、ワコムのエントリーモデル「Bamboo」と並ぶスペックを有しています。

とにかく「ペン」で書くことにこだわった端末は一体どのような使い心地で、どのように使えば良いのかを探りながらレビューをしてみます。

なお、本レビュー記事執筆に当たり「EXPANSYS Japan」様よりサンプル機をお借り致しました。同サイトでは、今回取扱った「Galaxy Note 2」のSIMフリー版も販売中ですので、ぜひご覧ください。

興味を持った時点で購入の資質あり

まずこの端末、なんといっても5.5インチの巨大なディスプレイを搭載している点が大きな特徴の1つ。アメリカなどでは「Tablte」と「Phone」を組み合わせた造語で「ファブレット」という俗語ができており、5インチを超える端末はファブレット端末としてカテゴライズされています。

Galaxy Note 2も例外ではなく、「Galaxy Note」シリーズはファブレットというカテゴリを作り出した先駆者であることは間違いありません。前機種「Galaxy Note」が好評だったために10.1型の「Galaxy Note 10.1」がリリースされ、そして二代目「Galaxy Note 2」が登場することになりました。

NTTドコモからも2012年冬端末としてリリース予定である点は、他の輸入端末とは違って日本ユーザーにとって親和性が高いと言えるでしょう。

さて、この大きな端末。実は最初のスクリーニング(ふるい)で「ダメ」「興味ある ・ 欲しい」のどちらかにハッキリ分かれてしまいます。つまり、端末の大きさが絶対的に受け入れられなかったり、ペン入力に全く魅力を感じない人は「ダメ」に分類されることでしょう。管理人の所感では「ダメ」な人にはどう魅力を伝えても「ダメ」という評価を返されてしまう端末だと思います。

その一方で、少しでも興味を持ったユーザーは購入する資質(※購入して後悔しにくい)があるのではないかと感じます。Galaxy Note 2のレビューの多くは比較的『絶賛』寄りのものが多く、「本当なの?」と思ってしまうのですが、「合う人にはトコトン合う」という特性ならではの結果ではないかと思います。

したがって、少しでも興味がある方は店頭などで触れてみることをお奨めします。そして、この端末で何をしたいのかを明確に考えることが重要です。曖昧に買ってしまうと、巨大な端末でブラウジングするだけの使い方になってしまい、端末が持つ魅力の10%も活かせません。もちろん、大きな画面であることでキーボード入力が想像以上にやりやすいという利点があるのですが、そんなものは棚から牡丹餅のようなもの。

Galaxy Note 2の魅力は、自分の生活に「スタイラス+大きな端末」が加わることで訪れる『変化そのもの』にあると考えます。少々長い文を冒頭にもってきましたが、何より大切なものを最初にお知らせすることにしました。その上で端末の特性や特徴をご覧いただければと思います。

両手持ちスタイルが基本

左からiPhone 5/Galaxy Note 2 /Galaxy S3

上の画像を見ると一目瞭然ですが、大きいと言われる4.8インチの「Galaxy S3」よりも遥かに大きいです。iPhone 5と比較すると差は顕著になります。Galaxy Note 2の横幅は80.5mm。大きいと言われるGalaxy S3の横幅70.6mmと比較しても約1cm違います。

たかが1cmですが、片手持ち操作となるとこの1cmが大きな壁になることは触ってみるとすぐわかります。右手で操作する場合はおおむね片手で全ての操作が可能です。というのも、ブックマークボタンなどが大抵右側に配置されており、戻るキーも右側に配置されているので指が届く為です。一方で左手で操作する場合は両手操作が必須といえるでしょう。

ちなみに、前機種に続いて胸ポケットにしっかり入る大きさです。5mm~7mm程度、上部が飛び出しますが手帳と同じような感覚といえます。

両手持ちなら7インチタブレットより断然使いやすい

各企業がファブレット開発に躍起になる理由は、端末を両手で使えばすぐわかります。ハッキリ言って、7インチタブレットなんかより断然使いやすいのです。

10インチタブレットは完全に腰を据えて、テーブルやソファースタイルで使う前提ですので問題にならないのですが、小さくも大きくもない7インチタブレットは両手持ちで使う事が前提になっています。そうなると、両手で持ちながら使うには大きすぎるのが7インチタブレットなのです。それに加えて300g台と重いのも難点。

その点、5インチ台のファブレットは両手持ちとの相性は抜群。Galaxy Note 2の場合は端末の重さが180gと、軽いと言われるiPad miniよりも120g以上軽いのです。両手で使うことで作業効率が圧倒的に良くなり、ブラウジングもサクサク進みます。

基本的には上図のように端末の中心を境にして、左側を左手親指、右側を右手親指で操作すると抜群の使いやすさを体感できます。周りからみると必死な操作に見えてしまいますが、家で使うときには本当におすすめです。

4インチ台の端末を使っていた時には感じませんでしたが、「スマホがあればタブレットが要らない」という言葉を実感した瞬間でした。

非ペンタイルの新配列は画質良好

忌まわしき「ペンタイル配列」はGalaxy Note 2では採用されていません。代わりに青が劣化しやすい有機ELパネルの欠点を抑えるために下記のような配列になっています。

左がGalaxy S3、右がGalaxy Note 2
Credit: GSMArena.com

紛らわしいですが、左がGalaxy Note 2、右がGalaxy S3
Credit: Android Central

その結果は一目瞭然で、上画像でもGalaxy Note 2が綺麗な白色を表現できていることが分かります。またペンタイル特有のザラザラ感は感じません。これは実機でも同じことで、文字のエッジは滑らかですし、グラデーションでもザラザラ感はありません。サムスンの有機EL(AMOLED)はペンタイルだから…と敬遠していた方には朗報となる仕様です。

ただし、画素配列のアップ画像を見て頂くと分かるように、GreenとRedがX軸方向に連続して配置される方式が採用されています。このことが原因と思われる文字の滲みが散見される点には言及する必要があります。多くの方にとっては許容範囲のものですが、気になる方はトコトン気になると思うので実機を確認することをお奨めします(個人的にはペンタイルのザラザラ感に比べれば数百倍マシという感想を持ちました)。

語るまでもなくスペックは申し分なし

CPUには1.6GHz駆動のクアッドコア「Exynos 4412」を搭載。2GB RAM、LTE対応、3,100mAhのバッテリー搭載。チューニングもサムスンのノウハウが投入されており、ミスタッチで悩むことは殆どありません。

いまさら語る必要があるのか?という位に動作感は申し分なく、ブラウザはサクサク動きますし、スリープからの復帰も速いです。

DLNA経由で1080p/ピーク30Mbps程度のH.264(mp4)動画もコマ落ちなくスムーズに再生できます。5.5インチというサイズも相成って動画を観るにはピッタリ。もちろんその点は7インチタブレットが優れていますが、小さなスマホよりは断然見やすい環境です。Galaxy Note 2からはアスペクト比が16:9になったこともさらにGood。

描き味は良好 数式も楽々入力

前機種Galaxy Noteでも好評だった書き味は今機種でも健在。流石に老舗・ワコムのデジタイザを採用しているだけあって、ペンタブレットや液晶タブレットで描いているような描き味が提供されています。

ただし、液晶自体はツルツルの強化ガラスで保護されているので、ペン先が滑る感覚がどうしても残ってしまいます。イラストを描く目的で購入を検討している方は、ある程度書き味を試してみるのが良いでしょう。なお、遅延に関してはワコムのタブレットとほぼ同等といったところです。

数式や画像を綺麗に補完して描く機能がある

内蔵アプリ「Sメモ」では、図形を補完する機能が付いています。例えばテキトーに描いた三角形も綺麗な三角形に修正されますし、矢印だって綺麗な直線で描かれます。もちろん補完機能はオン/オフ設定が可能ですので、手書きの味を残したい場合はオフにしましょう。

その他にも数式入力モードが存在します。数式の入力はスマホだと特に煩雑ですが、手書きの自動認識なら入力も楽々です。

エアビュー機能は意外と便利

Galaxy Note 2からは「エアビュー」という新機能が付きました。どういう機能かというと、ペンを画面から浮かした状態にすると丸いポインタが表示されるというもの。細かい部分をペンタップするのに便利ですし、各種ボタンの上でポインタを表示するとツールチップが表示されます。

ペン先にポインタが表示されている

ギャラリーの中に作られたフォルダの上をポインタで示すと、その中にある写真がサムネイル表示されるなどの使い方も可能です。

ビデオ視聴時にペンを取り出して…とは、なりにくいと思いますが、シークバーの上をポインタで示すとその場所のサムネイルが表示される仕組みです。

ソニーのXperia端末で導入されている「フローティングタッチ」と似たような機能のスタイラスペン版といったところでしょうか。

ペンを使って何をするか

Galaxy Note 2を選択するとき「ペンで何をするか」という疑問に辿り着く人が多いのではないかと思います。ペンと持ち運び可能な端末があれば可能性は大きく広がるものの、ペンを活かしきれない人も決して少なくないことでしょう。

その一方で、暇なときにちょっとしたイラストを描く特技がある人にはこれほどよい端末は無いですし、電子カレンダーに手書きの補足を入れたい人にもピッタリといえるでしょう。では、それ以外の人は?

確かに悩むところです。ペンは必要不可欠ではなく、あれば便利なものです。手書きにこだわらなければなんら問題がないのです。でも…個人的には、決して主流ではないけど手書きにこだわった端末があっても良いと思うのです。

必要不可欠ではないけど、写真に手書きの吹き出しや装飾を加えて友達と送りあったり、年始の年賀メールに手書きのイラストを加えたりと、必要不可欠ではないけどあればもっと楽しいというものを追求したものがGalaxy Note 2であると考えています。

決して多くはないけど「欲しい」の声に応じて本気で作ったら凄いものができた。それがGalaxy Noteであり、その姿勢が好かれて「Galaxy Note 10.1」「Galaxy Note 2」に実を結んだのではないでしょうか。

サムスン側も「S Pen SDK」を開発者に提供し、S Penを使った斬新なアプリの開発を広く呼び掛けています。一部の人の「欲しい」の声を、多くの人の「欲しい」の声にするために魅力的なアプリが取り揃えられていくことでしょう。

この端末はオススメできる?

本来ここに書くべき締めの文を冒頭に記載したのでまとめる言葉が無いのですが、少しでもGalaxy Note 2に興味を持った方なら「買って損をした!」という率は極めて少ないのではないでしょうか。

大きな画面を活かすもよし、スタイラスペンで手書き入力を楽しむも良し。Galaxy Note 2はメインストリーム端末ではないからこそ、遊び心に溢れた端末に仕上がっています。変わった個性を持つ端末だからこそ、そこをよく理解してあげることが大切といえるでしょう。

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