英Techradorは28日(現地時間)、イギリスのSafariユーザーグループの主張として、グーグルがSafariブラウザのプライバシー設定を迂回してユーザーのWeb履歴を追跡している疑惑があると報じました。

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※画像はイメージです。実際に問題となっている状態を示しているものではありません。

記事の詳細な内容について触れる前に、少し用語の説明をさせて頂きます。Webサイトの管理者が、Webブラウザを通じてユーザーのコンピュータに一時的にデータを書き込み保存させる仕組みとして、「クッキー(Cookie)」というものがあります。このクッキー、ユーザに関する情報や最後にサイトを訪れた日時・そのサイトの訪問回数などを記録しておくことができます。

このクッキーの便利さが実感できる例がネットショッピングです。特定のショッピングサイトで初めて利用するとき、住所や氏名・電話番号・送り先などの個人情報を入力しなければなりませんが、2度目以降の買い物では、前記のような個人情報が既に入力された状態にあり、再度同じ情報を入力する必要はありません。

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(注釈: 総務省ウェブサイトより引用)

しかし、この入力しなくても個人情報が表示されているという事実は、裏を返せば、悪用される危険性もあることを意味します。第三者が勝手に注文をしたり、個人情報を知らない間に見られているという状況も有り得ます。今回問題となっているのは、Safariブラウザにおいて、グーグルがこのクッキーの仕組みを利用することでユーザーに無断で個人情報を収集しているのではないかという疑惑が持ち上がっていることです。

実はこの問題、1年前にも米国でも同様の疑惑が持ち上がり大問題になっていました。この時グーグルは、個人情報は集めていないとしつつも、Cookieを利用してユーザー追跡をしていたことは認めており、結果としてアメリカ公正取引委員会(FTC)から2250万ドルの制裁金を支払うように命令を受けていました。この金額はFTCが一企業に課した制裁金としては史上最大となるものです。

この問題を巡っては、グーグルはSafariが本来もつ機能を応用していたに過ぎないなどとする声もありましたが、実際に多くのユーザーのあずかり知らぬところでプライバシーに触れていたことは間違いありません。国際的な法律事務所である”Olswang”のDan Tench氏は今回の件について、「グーグルは消費者に対して説明責任があり、この機会にSafariユーザーに対して事実について適性な説明を行うとともに謝罪をするべきだと」述べています。

なお、グーグルはこの件に関して、まだコメントを発表していません。

[Techrador]