世の中に「PCの自作」が本格的に普及し始めたのは1990年代後半あたりと言われていますが、今日では1つの趣味としてのジャンルを確立するまでになりました。しかし、そんな中でもモバイルPCを自作してしまう人はなかなかいないのではないでしょうか。

DELL製品の修理・交換部品を取り扱う「Parts-People.com」を経営するNathan Morgan氏が自作したのは、モバイルPCの中でも特に小さなハンドヘルドサイズ。わずか3.5インチ・VGA解像度の画面にはLinuxベースのOSが動き、バッテリーによって10時間駆動し、QWERTYキーボードとタッチパッドによる操作が可能です。

この可愛らしいモバイルPCの自作を可能にしたのは、クレジットカードサイズの小さなPC「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」です。ラズベリーパイは主にIT開発者やプログラマ向けに市販されている超小型PCで、価格も非常に安価な25.92ポンド(約3,600円)。Nathan Morgan氏はこれに車載用バックアップカメラシステムの液晶ディスプレイや自社で取り扱っているDELL製バッテリーなどを組み合わせ、更にケースを3Dプリンターで自作して組み上げました。素晴らしい技術力です。

上の画像では一見非常にスマートでポータビリティに溢れる印象を持ちますが、横から見た時の忘れられなくなりそうな衝撃はちょっとしたご愛嬌。モバイルできることに意義があるんだ!というNathan Morgan氏の強い主張のようなものを感じずにはいられません。

スペックは、CPUがBroadcom社製BCM2835(ARM11 700MHz)、メモリが256MB、メインストレージが4GB SDカード(OS用)、拡張ストレージが64GB SSD、Wi-Fi(802.11 b/g/n)、Bluetooth 3.0、USBポート1基、HDMIポート1基など。キーボード下にバッテリーを搭載し、ディスプレイ裏にラズベリーパイとSSDを配置しています。

このちょっと太っちょな超小型モバイルPCの製作期間は、構想も含めて約4週間ほど。Nathan Morgan氏曰く「ウルトラポータブルなモバイル・ラズベリーパイを作れるか試してみたかった」とのことですが、いやいやどうして、しっかりとポータブルサイズですね。(ウルトラ……かどうかは皆さんのご判断にお任せします。)

Nathan Morgan氏のサイトではこのモバイルPCのケースの3Dデータや各部品の調達先などへのリンクもあり、その気になれば全く同じものが作れるように丁寧に解説されています。自作PCマニアの方で3Dプリンターも持っているぞ!という気合の入った方は、製作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

[ Parts-People.com via lifehacker ]
[ Raspberry Pi ]