シャープ、住宅向け定置型リチウムイオン蓄電池システムを発売

※初めまして、今回からライターとして参加させて頂く、くまむんと申します。仕事柄、家電製品全般に強く、現状であまり扱われていないスマホ以外の電化製品のニュースを積極的に取り上げてゆきたいと思っています。今回のニュースはプレスリリースから5日間が経過していますが、大容量リチウム電池市場は今後急拡大してゆく可能性があり、継続ウォッチするに値する市場だと思いますので、一昨年の震災と合わせてご紹介いたします。

シャープは16日、住宅用定置型リチウムイオン蓄電システムを発表しました。太陽光発電システムと連携することで住宅全体の電力マネジメントを行う、住宅向け創蓄電一体型製品。

図1

一般的に、リチウムイオン蓄電池は、充放電を繰り返すことで電池容量が低下する特性がありますが、この製品では満充放電を8000回繰り返しても初期比70%以上の容量を維持する新型高性能セルを採用することで、長期間安定した運転が可能とのことです。

また、停電時は夜間や雨天でも日中に充電した電力を使用することができるとしています。さらに、曇天時など太陽光発電システムの発電量が消費電力量を下回る場合でも、リチウムイオン蓄電池から不足電力を補うことで、過負荷による太陽光発電システムの運転停止を防ぐことができるとのことです。

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現在、太陽光発電と定置型リチウムイオン電池の組み合わせによる住宅向け創蓄電一体型システムはパナソニックとシャープの2社が提供しています。シャープは今回の製品で「リチウムイオン電池の高性能化」と「電力の見える化」という2つのポイントを大きく訴求しており、機能面と製品ユーザビリティの両点から先行するパナソニックを追撃していく模様です。

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災害対策としての住宅向け定置型蓄電池

2011年の東日本大震災をきっかけに、家庭向け蓄電池の需要は大幅に拡大しました。被災地のみならず、計画停電のあった都心部でも蓄電池は必要とされ、一気に市場が広がったのです。料理や風呂、洗濯などの家事は電気がない状況でも行うことは不可能ではありませんが、現代社会において一つのライフラインとなっている携帯電話やパソコンなどは、電気の供給なくして使用することはできません。 
 
下記グラフ1によると、東日本大震災では2日間でおよそ8割の停電状態が解消されています。つまり、あの規模の大震災であっても、2日間から3日間を乗り切るのに必要な電力が確保できていれば、少なくとも電力に関しては復旧の目処が立つことになります。

家電製品の消費電力目安を見てみると、4.8kWhのバッテリーを節電しながら使えば、電力供給が途絶えた状態でも節約し2,3日程度は乗り切れそうな印象です。

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グラフ1: 東日本大震災における水道・都市ガス・電力の停止戸数の解消過程
(注釈: http://www.jsce.or.jp/committee/eec2/eq_report/201103tohoku/nojima1.pdf より引用)

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しかしながら、上記のように需要が高まっている一方で、大容量のリチウムイオン電池については、標準化された安全基準が未だになく、安全性の確保が普及のボトルネックになっています。今後、技術革新と法整備が進めば、一気に市場が拡大するものと考えられます。

[シャープ株式会社]

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