米スプリント、クリアワイヤ株の買取価格の引き上げを要求される

CNETによると、米通信大手スプリント・ネクステルが、クリアワイヤの株主から株式の買取価格を値上げするよう迫られているとのことです。スプリントは現在、クリアワイヤの株式を約半数程度保有していますが、 1株当たり2.97ドルで株式をさらに買い進め、同社への出資比率を増やすことを模索しています 。

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一方で、2.97ドルという買取価格に不満を持っているクリアワイヤの株主が存在しており、そのうちの一社である Glenview Capital Managementは、スプリントが現在提示している1株あたり2.97ドルという買取価格に応じない方針であるとのこと。

また、別の株主であるTaran Asset Managementは、FCC(連邦通信委員会)に対し、クリアワイヤは同社の指定する額以上の価値があると抗議する予定とのことです。

さらに、全く別の企業Dish Networksは、スプリントに対抗する目的で、1株当たり3.30ドルの買収提案をしています。 そして、2.97ドルを最適な額とするスプリントに、同社とクリアワイヤの取引はソフトバンクに依存していると反論し、FCCに対してスプリントとソフトバンクの取引を中止させるよう要求しています。ソフトバンクは1株あたり2.97ドル以上での買い取りを承認しないものとみられており、その行方が注目されている状況です。

やや難解な状況なので概要だけを説明すると、「スプリント」はソフトバンクによって買収されることが正式に発表されている企業であり、「クリアワイヤ」はWiMAXを次世代高速通信網として整備してきたものの、LTEの世界的な普及を踏まえてTD-LTE方式でLTE網整備を計画している米国企業です。

ここで1つポイントなのが、ソフトバンクもTD-LTEと互換性のあるAXGP網を、傘下のWireless City Planning社から借り受ける形で「Softbank 4G」として整備している点です。ソフトバンクはスプリントにクリアワイヤを完全子会社化させて、TD-LTEを整備することで規格の地位の引き上げを目論んでいるとも言われています。

各社の思惑はどうであれ、友好的買収ともなると株主買取価格に対して不満を述べる株主も多く、買収は一筋縄ではいかないようです。

[CNET]

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