Phonearenaは28日(日本時間)、ビデオ通話アプリ「Facetime」を巡って米VirnetX社がアップルを提訴していた件に関し、連邦控訴裁がVirnetX側の主張を認め、アップルの上訴を棄却したと伝えています。

Apple-virnetx

これまでの経緯について簡単に説明します。

VirnetXは、先日ご紹介したInterdigitalのように、特許による収入を中核事業としている米国の企業です。同社は昨年、アップルのビデオ通話アプリ「FaceTime」が自社の所有するVPN技術特許を侵害しているとして、7億800万ドルの損害賠償金を求めてテキサス州地裁に提訴しました。

これに対してアップル側は、FaceTimeで採用している通信プロトコルはVirnetXの特許のものとは異なり、仮に同様の技術が使用されているとしてもそれは複雑な製品のごく一部にすぎないなどとして上訴。しかし、昨年11月、テキサス州地裁はVirnetX側の主張を認めてアップルに3億6800万ドルの損害賠償金の支払いを命じました。

この判決を不服としたアップルは連邦控訴裁へ上訴していましたが、昨日、控訴裁はVirnetX側の主張を認め、アップル側の上訴を退けています。なお、この判決を受けて45日以内に両社間の協議が妥結しない場合は連邦裁が最終判断を行うとのことですが、この協議期間中、アップルはVirnetX社に1日あたり33万ドルを支払う必要があるとのことです。

米国の先発明主義がもたらす弊害を絵に描いたような今回の結果。アップルにとっては「はした金」と言えるレベルのものかもしれませんが、このような馬鹿げた訴訟は技術の進歩を妨げるものに他なりません。このことについてはTEDでも講演(ページ下部リンク有り)が行われているので、興味のある方はご覧になってみてください。

[Phonearena]
[参考 Drew Curtis: How I beat a patent troll(日本語字幕有り)]