中国、アメリカを抜き世界一のスマホ所有国に

アメリカの調査会社Flurryは、iOSおよびAndroidを搭載するモバイル端末の利用台数において、2月に中国がアメリカを抜いて初めて首位に立ったと、現地時間18日に公表しました。

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去る2012年2月には、アクティベーション数(新規登録数)で既にアメリカを抜いていましたが、その時にはまだ、利用台数に2倍の開きがありました。しかしこの一年で中国の利用台数は増加し続け、ついに世界一に躍り出ました。

同社は、これまでの傾向と2月前半のデータをもとに今月末の利用台数は中国が2億4600万台、アメリカが2億3000万台になると予測しています。

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Credit:Flurry Blog

アメリカの人口が約3億1000万人(人口増加率+0.7%)であるのに対して、中国は13億4000万人(同+0.5%)であり、その差が埋まることは考えにくく、アメリカが再び首位に立つことはないだろうと思われます。

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Credit:Flurry Blog

ちなみに、日本の累計デバイス数は約2900万台で、韓国に次いで世界5位となっています。

背景

中国のスマートフォンがここまで爆発的に普及した一因として挙げられるのが、「山寨手机(簡体字)」、俗にいう「パクリケータイ」です(山寨=パクリ品、手机=携帯電話)。中国政府が2007年に携帯電話をライセンスなしで製造できるように規制緩和してから、爆発的に増えたとみられています(個人で製造を手掛ける強者も)。

「パクリ」と名付けられているものの、厳密には当局の無線機認可を受けていなかったり、付加価値税を納めていなかったりと、必要なプロセスを経ずに市場に出回った機器のことを言います。

しかし、多くのものは一流メーカーの模造品で、かつてはNokiaの偽物が数多く存在していました。最近では「gooPhone」という山寨手机がよく話題に上がります。iPhone 5をパクったgooPhone i5、未発売のHTC OneをマネたgooPhone Oneなどがあります。

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gooPhone公式サイトより。左がi5、右がi3。

これらの模造品はデザインなどを似せているだけでなく、海外メーカーの手頃な(1000元=1万4000円程度の)正規品より高機能であるため、消費者に人気があります。

安価で高機能な携帯電話製造を可能にしたのが、台湾を本拠地とするMediaTekが設計する「高機能な統合チップ」です。これに外側の筐体や細かい部品を設計して加え、ソフトウェアを調整するだけでデバイスが完成してしまうのです。

しかし、中国政府はこれらの山寨手机を撲滅すべく動いており、こうした機器を作る業者は激減。かつての数十分の一になりました。とはいえ、経済成長の恩恵で高価なデバイスに手の届く層が増えたことや、世界的なメーカーが中国向けの展開を強化していることから、今後も中国のスマホ市場拡大は続くものとみられます。

余談:Flurryって?

Flurryは2008年に創業したアメリカの「老舗」モバイルネットワーク調査会社で、モバイルOS向けの無料解析ツールを提供しています。このツールは約9万5000社と提携してこれまで27万5000本のアプリに搭載され、月当たり8億5000万台のiOSおよびAndroid端末から情報を得ています。

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Credit:Flurry公式サイト

一日に計2TB、数にして24億件に上る匿名のアプリセッションを取得し、その動向を探っています。これは一日当たりのツイート数、約4億件をはるかに上回ります。

Flurryの分析ツールを導入する企業はAngry Birdsを手掛けるRovioやSEGAのような有名ゲーム会社からコカ・コーラやペプシなど飲料会社、AT&TやSkypeといった通信会社にまで至ります。また、iOSとAndroidで世界のスマホ・タブレットの9割を占める現在において、約2割~3割の分析ツールはFlurryのものと言われています。

[Flurry Blog via IT Media]

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