「CP+2013」取材レポート。気になる端末・ガジェットは?【最新機種編】

1月31日より、横浜・みなとみらい地区にあるパシフィコ横浜にて、カメラと写真・映像の情報発信イベント「CP+2013」が開催されています。その取材レポートとして、筆者が気になったカメラや周辺機器などを2回に分けてご紹介します。

1回目の今回は「最新機種編」として、各カメラメーカーで話題となっているカメラや、面白い機能を備えた機種をピックアップしてみました。

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ニコン:Nikon 1 J3

ニコンブースで一際目立っていたのが、今月7日に発売予定のミラーレス一眼デジタルカメラ「Nikon 1 J3」です。

撮像素子にCXフォーマットサイズ(13.2×8.8mm)を採用した軽量小型のレンズ交換式デジタルカメラで、同撮像素子を用いたカメラとしては世界最小・最軽量、さらにキット付属の10倍ズームレンズ(1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6)も、手ブレ補正機構を内蔵しながら5倍以上の交換用ズームレンズとしては世界最小・最軽量とするなど、ひたすらにコンパクトさと軽さを前面に押し出した機種です。

ミラーレス一眼が流行し始めて以来各社から続々と軽量・コンパクトな機種が発売されていますが、Nikon 1 J3のボディ重量はわずかに201g。10倍ズームレンズを取り付けるとレンズが主役であるような印象さえ受けます。

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軍艦部をはじめとしたボディデザインは非常にシンプルで、ニコン自ら「ミニマルデザイン」と謳っているのもうなずけます。ただしそのフラットなボディ形状ゆえにホールド感に乏しいのも事実。

1 NIKKOR VR 10-100mm f/4-5.6のようなしっかりと手に乗るサイズのレンズならレンズを固定するようにして撮影が出来ますが、さらに小さく軽い単焦点レンズなどを用いた場合には手ブレを防ぐために持ち方の工夫をする必要がありそうです。

またCXサイズという撮像素子も購入に際しては選択を迫られるかもしれません。CXサイズの撮像素子は対角1インチで、4/3インチであるフォーサーズ規格よりも小さめ。一般的な一眼デジタルカメラで採用されているAPS-Cサイズ(23.4×16.7mm)と比べると、面積比では約1/4ほどになってしまいます。

小型の撮像素子はレンズなどを小型化しやすく、また高倍率の望遠レンズも作りやすいのがメリットですが、反面画質やボケ味の表現力ではどうしても大型の撮像素子には勝てません。

ニコン的にはAPS-Cサイズ以上のクラスではこれまでの一眼タイプを、そしてミラーレス一眼ではよりカジュアルにCXサイズを、というクラス分けをした形ですが、他社がAPS-Cやフォーサーズサイズの撮像素子を用いたミラーレス一眼を投入している中で、どこまで画作りで訴求できるのかに注目が集まります。

キヤノン:PowerShot N

キヤノンブースでの話題の機種と言えば、当然ながら先月ラスベガスで開催されたCES 2013で発表されたコンパクトデジタルカメラ「PowerShot N」です。

手のひらにすっぽりと収まるほど小さなスクウェアデザインのボディは可愛らしくも堂々としており、ボディ中央に鎮座した8倍ズームの大型レンズが存在感を強く主張しています。

PowerShot Nの魅力は単にデザインが面白いというだけではなく、そのデザインが撮影スタイルに忠実に反映されているという点です。上下左右に対してシンメトリカルなデザインをした本機種では上下を反転してもカメラが方向を検出して正しい向きで写真を収めてくれるため、チルト角の付けられる液晶モニターと併せ、ハイアングル撮影やウェストポイントでのローアングル撮影などが非常に簡単に行えます。

その特性はズームボタンやシャッターボタンにも反映されており、レンズのベゼル部にあたるリングがそのままズームやシャッターボタンに割り当てられているため、上下のどちらからでも全く同じ操作ができます。また液晶モニターがタッチパネルになっており、タッチ操作だけでもシャッターを切ることができます。

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携帯電話のカメラ機能が高性能化し、コンパクトデジタルカメラのメリットが薄れていく中で、このPowerShot Nの存在感は一際強いように思われます。

特にその機能面に焦点を当ててみれば、自由自在に撮れる機動性や8倍ズームという特性、さらに1回の撮影で6種類の画作りが一瞬で行える「クリエイティブショット」の搭載などは、携帯電話のカメラ機能では手に入らない特権です。

撮った写真の取り扱いの自由度ではまだまだ携帯電話には及ばないとは言え、そこをカバーするためにWi-Fi通信によってスマートフォンへ写真を転送できるなど、カメラとして別途持ち歩くだけの魅力を十分に備えています。

PowerShot Nは非常に斬新なコンセプトの機種だけに、本来であれば是非とも手にとってみていただきたい機種の1つなのですが、残念ながら日本では店頭販売の予定がなく、今のところオンラインショップのみでの限定販売となり、予約開始が3月中旬、販売開始が4月下旬となっています。

少しでも本機の魅力をお伝えできるように動画による解説をご用意しましたので、こちらをご覧下さい。

ペンタックス:PENTAX Q10、WGシリーズ

兎角横並びの競争になりがちなカメラ業界において、一際独自色を展開し続けているのがペンタックスです。

コンパクトデジタルカメラと同じクラスの撮像素子を用いながらレンズ交換式を実現した超小型ミラーレス一眼カメラ「PENTAX Q」と、その後継機である「PENTAX Q10」は、今や同社のシンボル的なデジタルカメラです。

展示ブースでもPENTAX Q10の扱いは非常に大きく、100色展開という圧倒的な個性を前面にだしたディスプレイや、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」とのコラボモデルを同アニメに登場するキャラクターの等身大フィギュアと共に展示するなど、新たなユーザー開拓への意欲を感じさせます。

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そのような独自色の強いペンタックスにおいても、さらに異彩を放っていたのがアウトドア仕様のコンパクトデジタルカメラ「WG」シリーズです。

同シリーズの特徴は高い防水・防塵・耐衝撃性能。特に最上位機種にあたる「WG-3」は14m防水や2mからの落下耐衝撃、-10度でも使用可能な耐寒性能を有するタフネスモデル。これだけでも大きな売りですが、さらにGPS内蔵モデルには無接点充電「Qi(チー)」も搭載するなど、性能面でも妥協のない作りとなっています。

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またWGシリーズを単なるタフネスモデルで終わらせていないのが、リングライトとそれを利用した「デジタル顕微鏡」モードの存在です。

屈曲光学式のインナーズームレンズの周辺には5個~6個のLEDライトが付いており、接写をする際などにカメラ自体が陰となって被写体が暗くならないように照らし出せる仕組みです。

このライトが活用できるのも、レンズ面からわずか1cmの距離でマクロ撮影ができるというWGシリーズの特性によるものです。撮像素子が小さいと画質面では不利になりますが、こういった接写や深い被写界深度を活かしたパンフォーカス的な撮影はコンパクトデジタルカメラのメリットの1つ。WGシリーズは見事にそのメリットを具現化している貴重な機種と言えます。

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カシオ:HIGH SPEED EXILIM EX-ZR700

カシオのデジタルカメラと言えば、その売りは高速連写撮影です。今回の展示でもHIGH SPEED EXILIMシリーズを中心に高速撮影を前面に押し出した展示となっており、特に今回紹介するEX-ZR700は先月29日に発表されたばかりの最新機種です。発売は3月8日を予定とのこと。

EX-ZR700は同シリーズのハイエンド機であるEX-ZR1000からチルトアングル液晶を省いた廉価モデルといった位置付けではありますが、EX-ZR1000にはない光学18倍ズームというのが最大の売りです。デジタルズームも併用すると画質をほとんど落とさずに36倍ズームまで可能です。

Nikon 1 J3の項目でも若干触れましたが、小さな撮像素子のメリットには高倍率ズームレンズを実装しやすいという点があります。撮像素子の面積が小さい分合焦に必要なレンズ枚数や焦点距離が稼ぎやすく、比較的コンパクトなサイズで非常に大きな倍率のズームが可能となるからです。

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今では15倍や20倍といった高倍率ズームを搭載したコンパクトデジタルカメラも少なくありませんが、EX-ZR700ほどのコンパクトさを兼ね備えた機種はあまり見掛けません。

高倍率ズームレンズによる望遠撮影は画質面などで不利な場合が多く、何かと軽視されがちですが、実用性においてはこれほど便利なものはありません。ワイド端では35mmフィルム換算で25mm相当からの広角撮影ができ、さらにテレ端では450mm相当まで写せるため、これ1台でありとあらゆる場面が撮影できます。

その上、HIGH SPEED EXILIMシリーズに共通する高速連写性能が加わるため、風景写真の撮影からスポーツ撮影、そして様々な場面でのスナップ撮影まで非常に簡単に、尚且つ失敗も少なく写真に収めることができます。

この「失敗が少ない撮影」という点と、「画質はともかくどんな場面でも撮ることができる」というメリットは写真を撮る上で非常に重要な要素でもあり、深いカメラ知識が無くとも手軽に使え、さらに画質について過剰に品質を求める必要の無いコンパクトデジタルカメラだからこそ、その性能が十二分に発揮されるのだと思います。

そういった意味で、このEX-ZR700が持つ魅力はカメラ本来の楽しさを引き出す素晴らしい着眼点にあると思います。

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以上、CP+2013で筆者が見つけた「気になる最新機種」でした。CP+2013は2月3日(日)まで開催されていますので、興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

次回のCP+2013特集では、スマートフォンの周辺機器やデジタルトイカメラなど、一風変わったガジェットをご紹介したいと思います。

[CP+2013]

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