ITC、サムスンなど4社の特許侵害調査に着手 ―米Interdigitalの申し立てを受け

米国国際貿易委員会(ITC)は1月31日、InterDigitalの苦情を受けて、サムスン・ノキア・Huawei(ファーウェイ)・ZTE(中興通訊)の4社について特許侵害の調査を開始したと発表しました。

InterDigital-files-complain

InterDigitalは、製品を生産せず、自社で購入した通信特許に対するライセンスを主事業とする企業です。2G・3G・4G の通信技術と関連して2万件ともいわれる特許を基に、毎年3億ドル近い金額を儲けています。日本国内においても、2012年4月時点で国内のLTE特許のうち、最も多い14.7%の特許を保有しているとのことです。

このInterDigitalは、2年ほど前まではアップルやサムスンなどの国際企業に会社を売却することを検討しており、実際に何度か売却交渉についての報道がなされていました。しかし、昨年からアップルとサムスンの特許係争をはじめとしたスマートフォン関係のグローバル特許戦争の重要性が高まっていることを受け、今回のような訴訟によるロイヤリティ収入をコア事業とする独自の戦略へ転換、世界の通信業界にとって新たな脅威となっています。

同社は、昨年1月に上記4社の端末が自社のワイヤレス技術特許を侵害しているとして、ITCに苦情を申し立てていました。対象となる特許は合計7件で、端末は「Galaxy S3(サムスン)」、「Lumia 920(ノキア)」、「MediaPad S7 Pro(Huawei)」、「Avail(ZTE)」をはじめとする、3G及び4G通信に対応するものです。InterDigitalは、該当する端末に対して米国への輸入と販売差し止めを求めています。

InterDigitalは過去にも複数の特許訴訟を起こしています。2011年にもノキアらをITCにて提訴しており、昨年にはLG電子を3G通信技術関連の特許侵害の疑いでITCに提訴していました。

特許というのは、本来、発明者の権利を保護することで技術の発達を後押しするためのものであるはずですが、近年ではすっかり競合相手を攻撃するための道具と化しており、本来の機能を果たしていないように思えます。米国では、一昨年にオバマ大統領が署名した改正特許法が今年の4月から施行されますが、これによって、巨大なパテント・トロールが我が物顔で振舞っている今の状況が少しでも改善することを望んでやみません。

[パテントロール – Wikipedia]
[参考: 消えてなくなれ、サブマリン特許]
[ITmedia]

ソーシャルシェア

このニュースでディスカッション
  • コメントを投稿する際には「コメントガイドライン」を必ずご覧ください
  • コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
  • 主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます