マイクロソフト、ゲーム開発環境「XNA」を2014年4月に終了

米Polygonは31日(現地時間)、マイクロソフトがゲームデベロッパーに宛てたメールで、ゲーム開発環境である「XNA」の開発を終了する意向を示したと報じています。

記事によると、XNAやDirextXの元開発者であるPromit Roy氏が自身に届いた電子メールをブログにて再現しており、そこにはマイクロソフトが「XNA Game Studioはすでに活発な状態ではない。そのため来年(2014年)の4月1日にXNAは終了させる」と書かれています。

XNAはマイクロソフトが提供しているゲーム開発環境の総称です。Windows / Xbox 360 / Windows Phone向けのクロスプラットフォームに対応しているのが特徴で、当初はWindowsとゲーム機のXbox 360向けでしたが、2010年に公開された最新バージョンの4.0ではWindows Phoneでのゲーム開発に対応しています。ゲーム会社が利用するような大規模な統合開発環境「XNA Game Studio」のほか、個人でゲームを開発するユーザーが無料で利用できる「XNA Game Studio Express」も2006年末より提供を開始。Windows上で動作するゲームを開発し、Windows向けであれば無料でバイナリの配布も行えます。

ただし無料版で作成したゲームをXbox 360上で実行させるには、年間99ドルの「creator club」に加入することが義務付けられているほか、Xbox 360用の自作ゲームは「creator club」に所属するメンバーしかプレイできない、などの制限があります。ここで一定の評価を受けることで、マイクロソフト側が許可したゲームのみ、一般ユーザー向けにマーケットプレイス上で公開されるというシステムになっています。なお、Windows Phoneの場合も、配布にはマーケットプレイスでの認証が必要になります。

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Xbox 360は2005年に発売しましたが、開発環境であるXNAの思想については発売前から各所でマイクロソフトの幹部たちから語られていました。当時はWindowsとXbox 360で共通のプラットフォームを採用することで、手軽にXbox上で動作するゲームが開発できるため、開発費の低減になると説明していました。

そして個人的には、Xbox 360発売から1年後に、無料で利用できるというXNA Game Studio Expressが発表された時には、「多数の開発者がフリーソフトを公開することで盛り上がってきたWindows上でのソフトウェアのポジティブスパイラルをXboxでも実現しようとしてるのか!」と大層興奮したものです。

xna3しかし、実際のXNA Game Studio Expressは開発こそ無料で行えるものの、年間99ドルのメンバー登録が必須な上に、自由に配布することも許されないなどXbox上での制約が多く、悪い意味で閉じた環境だったように思います。もちろん、一部の個人製作のソフトウェアがXboxのマーケットプレイスに登場しましたが、それほどの盛り上がりを見せているようには感じられませんでした。もちろん、もっと自由な環境にしていたら成功したかと問われれば、好き勝手にやれるようにした結果、類似ソフトウェアの乱立や、個人情報の漏洩など様々な問題を引き起こしているAndroidのような例もあるので、一概にマイクロソフトの戦略が間違いだったとは個人的には思っていません。

無料で使いやすい開発者ツールという側面から見ても、XNAの開発終了は残念なお知らせですが、次世代Xboxが登場する時にも、XNA Game Studio Expressと同じような、そして新しい個人の開発者向けの何かを期待したいところです。

[Polygon]
[Promit Roy氏のブログ]

大変ご迷惑をおかけしました。管理人は昨日3日に帰国しました。
本記事の掲載が遅くなりましたことをお詫びいたします。

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