ソニー、最後のMD機器を3月で生産終了 -MDディスクは当面生産を継続

ソニーは31日、同社が発売している最後のMD対応ミニコンポ「CMT-M35WM」の生産を3月をもって終了すると発表しました。これにより、ソニーが手がけるMD機器は全て生産完了ということになります。なお、今後もMD機器の修理受付やMDディスクの生産については当面は継続するとしています。

最後のMD機器となる「CMT-M35WM」は2007年11月発売のミニコンポで、CD/MD/カセット/ラジオなどが利用可能です。当時発売していたネットワークウォークマン機器への録音に対応していました。しかしこれ以降、ミニコンポには新モデルが出ることなく、同製品が5年以上販売され続けていました。

sony

 そもそもMDとは「MiniDisc」の略で、ソニーが1992年に発表した光学ディスク規格です。アナログカセットテープの代替を目的に開発されたもので、全盛期にはシャープやPanasonicなど各社からポータブルMDプレーヤーやMDミニコンポが多く発売されました。しかし国内市場は賑わいましたが、海外での販売が振るわなかったため、CDやカセットテープとは異なり、現在でも世界レベルではほとんど普及していません。

 また、MDというと次から次へと多様な規格が登場した印象があります。まず、オーディオ用に続いて、PCのデータ記録用規格「MD DATA(容量140MB)」が登場しましたが、こちらは対応機器がほとんど出ないまますぐに消えてしまいました。

2000年になると従来のMDディスクに長時間録音が行なえる「MDLP」規格を導入し、80分ディスクに最大で320分(4倍)もの長時間録音が行なえるなど、かなり高い評価で市場に受け入れられ、対応製品も各社から多く登場しています。

また、2001年には、PCと接続してオーディオデータを転送するための「Net MD」規格も発表。ソニー自身もNet MD対応のMDコンポやウォークマン、またPCにMDデッキを内蔵した「VAIO MX」シリーズを発売しています。当時はデジタルオーディオプレーヤー機器が少しずつ話題になり始めていた時期で、アップルから初代iPodが登場した頃になります。当時のiPodはMac専用だったことなどもあり、まださほど注目されておらず、64~256MBのフラッシュメモリ内蔵製品が主流だったため、容量の面などからNet MDの優位性もあり、個人的にはそれなりに売れた印象を持っています。

2004年には容量1GBの「Hi-MD」規格を発表。大容量ディスクを使うことで、高音質録音や長時間録音が行なえるほか、PC接続によるストレージ利用も想定したユニークな規格でしたが、あまり普及しないまま2012年5月には対応機器・ディスクともに出荷を終了してしまいます。

さすがに現在、個人でMDを利用しているユーザーはかなり少なくなったと思いますが、音楽業界の中小規模の事務所などでは未だにMDで音源の受け渡しなどを行なっているところも少なくありません。生産中止の報を受け、今後ますます利用が減っていくと思われます。  

[ソニー(プレスリリース)]

[ソニー(CMT-M35WMの製品ページ)]

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