日本通信、KDDIとソフトバンクに相互接続を申し入れ ―マルチネットワークキャリア実現か

日本通信は28日、KDDIとソフトバンクモバイルの両社にそれぞれ “レイヤー2” での相互接続の申し入れを行ったことを発表しました。

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Credit:日本通信

 日本通信によると、今回の申し入れは、各事業者のネットワークを複合的に組み合わせたサービスを提供する「マルチ・キャリア・ネットワーク」の実現のためとしています。(※マルチ・キャリア・ネットワークとは、様々な事業者の展開するネットワークを一つに組み合わせたサービス)

KDDIやソフトバンクモバイルなどの携帯電話事業者との相互接続は、回線を携帯電話事業者から借り、独自のサービスを付加することで再販する形となります。 

例えば、固定通信網がNTT東西によって提供され、その上でブロードバンド事業者が競争を行う体型が日本では実現されていますが、携帯網ではネットワークを展開する各社のサービスのみ、ユーザーに提供されている場合が多く、携帯網でのサービスは限られたものとなっていました。しかし、日本通信は携帯電話事業者と相互接続をし、独自のサービスを展開することで、携帯網の持つ可能性を大きく向上させることができるとしています。

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Credit:日本通信

以前、日本通信はNTTドコモに相互接続を申し入れをしたものの、交渉が決裂し、総務省の仲介を経て、2009年3月に、NTTドコモと “レイヤー2” での相互接続を開始しました。NTTドコモと ”レイヤー2” での接続が可能なことから、ドコモ網を利用しながらも自由な速度設定や料金設定を行えるため、従来の常識を覆した「b-mobile SIM」シリーズなどをイオンやAmazonやヨドバシカメラなどで発売をしてきました。

日本通信が仮にKDDIとソフトバンクの両社でレイヤー2で相互接続を実現できた場合、国内の複数のキャリアのネットワークを使用することで冗長化しネットワークの信頼性を高めたサービスや、既にレイヤー2での接続を実現している米SprintとKDDIのCDMA2000系ネットワークを一つの料金体系で利用できるサービスを提供することが可能となります。

また、KDDIは “レイヤー2” 接続でのCDMA2000系・LTEネットワークのMVNO向け資料も公開し、日本通信のようなMVNO事業者を受け入れる用意が整っているため、協議がスムーズに進むと考えられます。

一方、ソフトバンクモバイルもMVNO向け資料を公開していますが、 “レイヤー3” のみの資料の公開となっており、日本通信とソフトバンクモバイルは個別に協議を行うとされますが、自社ユーザーで回線が混雑し、MVNOを受け入れる余裕のないソフトバンクモバイルとの協議は難航するものと思われます。

複数のキャリアのネットワークを利用したサービスは個人向けには提供されないにしても、法人向けに、常にインターネット環境を必要とするM2M機器などで提供される可能性もあります。

今回のKDDI・ソフトバンクモバイルの相互接続の申し入れにより、日本通信は従来の常識にとらわれない風雲児の今後が期待されます。

[日本通信] [KDDI] [ソフトバンク]

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