ダイアログ・セミコンダクター、新方式の40点マルチタッチセンサーIC「SmartWave」を発表

ダイアログ・セミコンダクターは19日、ノートPCやデスクトップPC用途に適した新方式のマルチタッチディスプレイセンサーIC「SmartWave」を発表しました。具体的にはディスプレイパネルとなるカバーガラスに赤外線を通し、指で触れた際の赤外線の乱れを感知してタッチ位置を特定するというもの。

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現在タッチパネルに用いられている主な方式には、感圧方式、超音波方式、静電容量方式、そして画像処理方式などがありますが、それぞれに長所と短所があります。例えば感圧方式や超音波方式では5点以上のマルチタッチに対応できないほか、感圧方式ではディスプレイ表面に感圧層が必要なために光の透過率が下がります。

画像処理方式ではマルチタッチには対応できるものの精度の点でその他の方式に若干劣る上、カメラを必要とするために薄型化が難しく、特にノートPCなどへの搭載に向いていません。現在もっとも主流として用いられている静電容量方式の場合、マルチタッチにも対応、狭額縁ディスプレイも可能で薄型化にも対応できるなど非常に汎用性に富みますが、唯一の欠点としてコストが高いことが上げられます。

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これらの方式に対してSmartWaveは、マルチタッチや高透過率、薄型化、狭額縁化などが可能な上に、コストを低く抑えられる点に特徴があり、もっとも汎用性が高い静電容量方式と比較しても、同等もしくはそれ以上の性能を維持した上で、大型ディスプレイではコスト面でメリットが生まれるとしています。

またSmartWaveの方式では32インチまでなら40点のマルチタッチに対応し、1024段階の圧力検知にも対応。手袋などを装着した状態や一般的なスタイラスでも操作が可能な点もメリットであるとしており、これらの点でも静電容量方式に対してアドバンテージがあるとしています。

SmartWaveがターゲットとしているディスプレイサイズは11インチから32インチで、主にノートPCやデスクトップPCで用いられている大きさです。例えば14インチディスプレイの場合、静電容量方式の導入コストは60ドル(約5,700円)ほどになりますが、SmartWaveでは40ドル(約3,800円)程度に抑えられるとのこと。逆にスマートフォンやタブレットなど10インチ以下のディスプレイを用いる小型の端末の場合、ディスプレイサイズによるコスト削減のメリットがあまり受けられないため、同社ではマーケットターゲットには想定していないとのことです。

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今後のロードマップでは、2013年中頃までにサンプルをベンダーに提供、2013年第3四半期に量産化、そして2014年春頃に搭載製品を発売する予定。Windows 8の登場によってタッチパネルが必須となりつつある中、静電容量方式のパネルの量産と低コスト化競争にも拍車が掛かっていますが、SmartWaveの登場によって更なる市場の活性化が図られることは、消費者の立場としても歓迎すべきだと思われます。

[ITmedia]

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