ソフトバンクモバイルは、通信サービスエリアの迅速な復旧を目的とした「係留気球」を使った通信中継システムの実証実験結果を発表しました。

気球中継機は、災害発生時に基地局が使用できなくなった場合に、基地局と同程度の高さになるようアンテナを付けた気球を膨らませ、中継機としての役割を果たすシステムです。


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Credit:ソフトバンクモバイル

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Credit:ソフトバンクモバイル

今回の実証実験では、気球に中継する基地局が使える場合の実験に加え、衛星を使って気球中継器と通信する実験にも成功しており、未曾有の災害によってすべての基地局が使用できなくなった場合でも、衛星と気球を使って通信ができる兆しがみえてきました。

また、気球を地上に固定する係留装置を簡素化することで素早く気球が設置できることに加え、気球の小型化にも成功し、気球を保管する場所の問題も解決しようとしています。

実証実験の仕様については下記の通りです。

  • 3G端末(2.1GHz帯)で音声通話・データ通信を利用
  • 中継元基地局(親機)と気球中継局(子機)で構成され、子機を介して移動体通信網と移動局は接続。子機と移動機の間のアクセス周波数は2.1GHz帯、帯域幅は5MHz幅。
  • 子機の位置と高度を安定させるために係留気球を用いています。また、気球を扁平型にすることで気球の空中姿勢を安定。
  • 気球の高度(アンテナまでの高さ)は地上約100mで、サービスエリアは郊外地において半径3km以上を確保し、親機と子機の間の中継距離は、見通しで5km以上を確保。

気球を利用した設備であることから雨風の影響が懸念されますが、災害発生時は交通網が寸断される可能性も非常に高く、中継車は現地に向かえないことを想定して、ソフトバンクは各地に気球設備を配備することで災害に備えようとしています。 

ただ、災害発生などの緊急事態は特定のキャリアだけ通信できるのではなく、全キャリアが通信できることがこのましいため、各社共同で技術を持ち寄って災害に立ち向かうことが重要と考えるのは筆者だけでしょうか。

[ソフトバンク]