米アップル、同社史上初の社債発行を申請

ロイター通信は29日(現地時間)、同日に米アップルが初の社債発行に向けた書類を米証券取引委員会(SEC)に提出したと報じています。

apple-money

事情に詳しい関係筋によると、ドイツ銀行とゴールドマン・サックスが主幹事を務め、29日から投資家に向けて電話説明会を始める見通しとのこと。

現在、アップルは1450億ドル(約14兆2400億円)もの現金を保有していますが、株価の下落と業績の成長率低下から、昨年約束した額の2倍となる合計1000億ドル(約9兆8200億円)にも及ぶ新たな株主還元計画を発表しています。この計画の資金を調達するため、少なくともドル建て債を発行すると市場では予想されています。加えてポンド建てやユーロ建ての社債も発行されるのかなど、詳しいことは明らかになっていません。

またウォールストリート・ジャーナルによると、アップルの社債は、発行を前に格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズからは「AA+」、ムーディーズ・インベスターズ・サービスからは「Aa1」という高格付けを与えられました。

同社は大手テクノロジー企業の中で起債する最後発の企業となります。過去の初起債ではマイクロソフトが09年5月に37億5000万ドルを「AAA」で調達、グーグルが11年5月に「AA-」で30億ドル、半導体大手のインテルが11年9月に「A+」で50億ドルをそれぞれ調達しています。

どうして社債発行が良いニュースなのか

今回の社債発行は決してネガティブなニュースではありません。どうして借金をすることが朗報なのでしょうか。それは、投資のための資金を調達するとき、全額を自費で賄うより、借金をして投資をした方が基本的に効率がいいからです(詳しくは下図)。これはレバレッジと呼ばれる原理で、このメリットについては 23日の決算発表の電話会見でアップルの最高財務責任者のピーター・オッペンハイマー氏も言及しています。

leverage1

leverage2

投資規模を拡大する/しないにかかわらず、借金の利息よりも投資に対する収入の割合が大きければ、
利益率を向上させることができる。

アップルのように自己資金が潤沢で返済能力に問題がないようならば、今回の社債発行はむしろ同社の収益効率をアップさせるものとして歓迎されるのです。ただし、レバレッジは逆に借金を膨らませてしまう可能性もあります。

[ロイター通信]
[ウォールストリート・ジャーナル]

ソーシャルシェア

このニュースでディスカッション
  • コメントを投稿する際には「コメントガイドライン」を必ずご覧ください
  • コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
  • 主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます