シャープ、太陽電池セルで世界最高変換効率の37.9%を達成

シャープは24日、3つの光吸収層を積み重ねた化合物3接合型太陽電池セルで、世界最高変換効率となる37.9%を達成したと発表しました。この数値は集光を行わない通常光による発電効率としては、2012年に同社が達成した37.7%を僅かに0.2%上回るものです。

InGaAs-001

この太陽電池セルは、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「革新的太陽光発電技術研究開発」テーマの一環として研究および開発が進められていたもので、このたびAIST(産業技術総合研究所)において、世界最高変換効率を更新する測定結果が確認されました。

一般的に太陽電池セル(≒太陽電池)と言えばシリコン(Si)を素材とした「シリコン系」ものを想像しますが、今回開発されたものはインジウム(In)やガリウム(Ga)、ヒ素(As)などを利用した「化合物系」と呼ばれるものです。

化合物系の太陽電池には、他にも銅(Cu)やセレン(Se)を用いたものもあり、その多くの特性としてはシリコン系よりも太陽光による劣化が遅いことや、高効率の発電が可能であることなどが挙げられます。(シリコン系の太陽電池の場合、発電効率は25%程度が現在の最高効率。)

InGaAs-003

※価格.com「太陽電池とは? ソーラーパネル選びに必要な基礎知識」より抜粋

シャープはこれまで化合物系の太陽電池を主に宇宙用として開発してきた経緯があり、今回の太陽電池セルの開発もその流れとなります。

具体的には、太陽電池セルを構成する3層構造のうち、インジウムガリウムヒ素(InGaAs)を用いたボトム層となる部分の組成の形成比を太陽光の波長に合わせて最適化し、電気変換効率を高めました。

InGaAs-002

この新しい化合物3接合型太陽電池セルは現在のところ研究レベルでの製造に留まっており、今後レンズで集光した太陽光を電気に変換する集光型発電システム用や、人工衛星などの宇宙用、移動体用など、様々な用途での実用化を目指すとしています。

[シャープ]

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