ICT総研は16日、東西エリアにおけるブロードバンド回線の市場動向についての調査結果を発表しました。その結果、KDDIが2012年度の光回線純増数においてNTT東日本と西日本を上回ったことが判明しました。

2012年度、KDDIの純増数がNTT東西を上回る結果に

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Credit:ICT総研

NTT東西とKDDIの光回線サービスの純増数の比較を見ると、2009年度から2011年度までNTT東西の純増数が徐々に下がっているのに対して、2012年度はKDDIの純増数がNTT東西をそれぞれ上回る結果となりました。

このデータから、KDDIが同社のスマートフォンと光回線をセットで契約すると料金が割り引かれる「auスマートバリュー」の影響が大きいことがわかります。KDDIに対抗して、NTT東西も2012年12月から光回線サービスの価格を下げており、2013年はまた違った結果になるのかもしれません。

全体的に光回線が増加の一方、ADSLは減少

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Credit:ICT総研

WiMAXなどのモバイルデータ通信を含んだ2013年3月時点のブロードバンド総契約数は4058万件。ICT総研によると、全国世帯への普及率は74.9%とのこと。

データを詳しく見ると、2009年から2013年にかけて、光回線の契約数は増加している一方、ADSL回線の契約数は年々減少傾向となっています。また、2009年7月に正式にサービスが開始されたWiMAXを含むモバイルデータ通信(BWA)の契約数も年々増加しており、2012年3月には前年比2.30倍となり、かなりの増加傾向になっています。

NTTのシェア率、東が78.3%、西が66.3%

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Credit:ICT総研

2013年3月末時点での光回線事業者の割合において、東日本エリアではNTT東日本が78.3%で1位、KDDIが15.6%で2位。西日本エリアでは、NTT西日本が66.3%で1位、ケイ・オプティコムが12.3%で2位、KDDIが8.2%で3位となっています。

東日本エリアでは、圧倒的にNTT東日本が優位。KDDIもauスマートバリューを導入し、NTT東日本に迫る格好となりました。今年4月には他事業者を上回る2Gbpsのインターネット接続サービスを提供するSo-netの「NURO光」が参入したこともあり、今後、東日本エリアではシェア率の若干の変化があると思われます。

また、西日本エリアにおいては、前述のauスマートバリューに対応した「eo光」を提供するケイ・オプティコムが関西エリアで勢力を広げています。それに加えて、九州エリアでの「BBIQ」、その他のエリアではKDDIの「auひかり」が順調に勢力を広げ、今後のNTT西日本のシェア率がさらに低下する可能性もあります。

顧客満足度、東日本ではKDDI、西日本ではケイ・オプティコムが1位に

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Credit:ICT総研

ICT総研が2013年5月に2万3000人のインターネットユーザーを対象に行なった「光回線の顧客満足度調査」において、東日本エリアの満足度ポイントはauひかりが62.9ポイントで1位、Yahoo!BB光が63.4ポイントで2位、フレッツ光が62.9ポイントで3位でした。フレッツ光が3位になった理由は、以前から加入していた既存ユーザーにとって、auひかりなどと比較して料金に対して高いと感じているところからきているようです。

西日本の調査では圧倒的にeo光が満足度ポイントが高く、71.6ポイントで1位になりました。eo光はNTT西日本との激しい競争からサービス品質などを向上させているようで、「サービス品質」「料金」「顧客対応」のすべてにおいて、ユーザーから高い評価を受けています。

2013年は携帯電話各社が提供するスマートフォンにおける “テザリング” やモバイルWi-Fiルーターなどで、インターネット環境を固定回線からモバイルに置き換える動きもさらに加速する可能性があり、今後の固定回線の伸びを予測するのは非常に困難です。今年4月には2Gbpsのスピードを誇るSo-netのNURO光なども登場し、今後東西エリアを問わず、固定回線における顧客獲得競争はさらに激化しそうです。

[ICT総研]