740Mbpsのモバイル回線実現なるか ―ソフトバンク傘下WCP、2.5GHz帯の無線局免許を申請

ソフトバンクモバイルの取締役専務執行役員兼CTOを務める宮川潤一氏は25日、ソフトバンク傘下のWireless City Planningにて2.5GHz帯の無線局免許の申請を行ったと、ツイッター上で発言しました。その使用目的として、現在2.5GHz帯にて提供されている下り最大速度110MbpsのAXGPを、『近未来』に740Mbpsにまで引き上げる計画があることも明らかにしています。

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一方、ライバル会社であるUQコミュニケーションズも同様の申請を行っており、使用目的にWiMAX 2+(仮称)の実現を挙げています。今回の周波数帯割り当ては、2.5GHz帯の30MHz幅を対象としていますが、すでに帯域を保有している事業者の追加割当は20MHzに制限されているため、UQは20MHz分、WCPは10MHz分を申請したとのこと。しかし干渉などの問題から、両社の希望合計が20MHzを超えた場合にはどちらか1社にしか割り当てられないとされており、総務省はこれまでの実績や計画の現実性をもとに、割当先を判断することになります。これらの基準で判断がつかない場合は、要求する幅の少ない方(今回の場合はWCP)が優先して獲得する可能性があります。


宮川潤一氏のツイート中に書かれている「TDD」とは、Time Division Duplexの略で、通信経路を時間軸で細かく区分し、送信と受信を高速に切り替える通信方式を指しています。この方式を使用している技術としては、WiMAXやPHS、XGP、そして今回のAXGPがあります。宮川氏の「TDD技術のパイオニア Willcom軍団」という発言は、PHSやXGPを手掛けてきたウィルコムの先進技術を、同じくTDD方式(ただし時分割の仕様は異なる)を採用するAXGPに活かしていくという意思の表れとなっています。

現在AXGPはWCPが管理し、ソフトバンクモバイルとTOKAIコミュニケーションズにMVNOとして提供されていますが、その規模や提供機種の面から見て、実質的にソフトバンクモバイルが管理まで支配する独自サービスとなっています。

この740Mbpsという(おそらく下り)最高速度を誇るサービスがいつごろまでに登場するのか、また上り速度はどうなるのかなど、詳細は明らかになっていませんが、通信キャリア各社が導入を目指す「真の4G規格 “LTE-Advanced” 、 “WiMAX 2+” 」だけでなく、AXGPが次世代規格の技術競争に加わろうとしています。


ところで最近、「理論値速度ばかりが先行して、実質速度はその2割程度」という実際の通信速度を皮肉った声がしばしば聞こえますが、筆者としては何百Mbpsなどという夢のような数字ではなく、実際に使用したときの快適さでサービスの質を語ってほしいと思います。一方、理論値通りではないとはいえ、私たちのモバイル通信はここ数年間で驚くほど高速で快適なものになりました。これも次々と導入される新世代の通信技術のおかげであることは間違いありません。今回の「理論値740Mbpsの技術」を詐欺だと安易に批判することもできますが、筆者はユーザー体験の向上を促進するものとして、この動きを歓迎したいと思います。

[SankeiBiz][ケータイWatch]

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