ウォールストリート・ジャーナル英語版(以下:WSJ)は28日(現地時間)、台湾TSMCの重役から得た情報として、米アップルがTSMCと、モバイルデバイス(iPhone・iPad等)用プロセッサ「Aシリーズ」製造に関する契約を結んだと報じています。TSMCは来年よりAシリーズプロセッサの製造を開始するとのこと。

しかし、来年においてもAシリーズプロセッサの主力の生産委託先がサムスンであることに変わりはなく、WSJは記事に「アップルはサムスンとの離婚が難しいことを悟った」という、若干風刺めいたタイトルをつけています。

また報道によると、これまでTSMCがAシリーズプロセッサの生産へ踏み出せなかった理由として、TSMCの生産能力の不足が理由として存在していたとのこと。

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来年製造されるプロセッサといえば、おそらく「iPhone6」に搭載される「A8」を指している可能性が高いと思われます。アップルはA8から、TSMCにもその生産の一部を委託するということなのでしょうか。

チップを生産するファウンドリーの選択は非常に難しく、実際にチップを生産できるのかという技術的な問題だけでなく、歩留まりの問題、他の顧客がどれだけファウンドリーの生産量を抑える契約をしているのかなど、複雑な要因が絡みます。

そのため、アップルがAシリーズの生産をサムスンから他社へ切り替えたいと計画しても、いきなり全量の生産をTSMCへ委託することは難しかったのものと思われます。アップルがサムスンから距離をおくつもりであることは以前より報じられていますが、部品調達・在庫管理の達人であるアップルCEOのティム・クック氏が今後どのような決断を下すのか、注目されます。

[ウォールストリート・ジャーナル英語版]