大手3キャリアの不満調査を公表 通信は品質重視傾向 ―MMD研究所調査

MMD研究所は7日、「携帯キャリアに関する意識調査」の結果を発表しました。それによると、各キャリアの通信における不満点の上位には「通信速度の遅さ」「パケ詰まり」「通信障害」が挙がりました。また、各キャリアに対して、「ドコモには安心感や信頼性がある」「ソフトバンクは通信や通話エリア・品質を改善している」というイメージが持たれていることも明らかになりました。また、利用者がキャリア選択で最も重視しているのは「月額料金の安さ」だと判明しました。

NTTドコモもiPad3販売wpid-logo_au1softbank_logo

調査は2013年5月31日から6月4日の間、ドコモ、au、ソフトバンクの3キャリアから400人ずつ計1200人のスマートフォンユーザーを対象に行われました。

利用実態 ―ソフトバンクはiPhone傾倒

まず、キャリアごとのOSシェアを見てみますと、三社三様の興味深い結果となりました。

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Credit:MMD研究所

ドコモにおけるスマートフォンユーザーの98%は「Android」ユーザーでしたが、これは同社が現在個人向けに販売しているスマートフォンが全てAndroid搭載機であることからも当然といえます。ソフトバンクユーザーの79.3%が「iOS」搭載機(iPhone)を利用していますが、これもソフトバンクがiPhoneにかなり力を入れているというイメージ通りの結果となりました。

一方で、おなじくiPhoneの販売を手掛けるauは、iOSのシェアが40.8%、Androidのシェアが58.3%と、Androidのほうがやや多くなっています。機種としてはiPhoneが主力となっているものの、ソフトバンクほどiPhone一辺倒とはならず、Androidにもある程度注力していることが見て取れます。

次に、携帯キャリアや機種を選択する時に重視した点について尋ねたところ、以下のようになりました。

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Credit:MMD研究所

キャリアの選択については、第一に重視されたのは「月額料金の安さ」でした。LTE対応スマートフォンの台頭に伴って月額料金はどのキャリアも一様に高くなりました。一方、学割(現在は終了)・MNPによる乗り換え割引・家族割引など様々な割引制度があるため、自身の状況を踏まえて最も安くなるキャリアを選択しようとするユーザーが多いのではないかと思われます。

第2位~第6位までは「通話・通信」に関する点でした。スマートフォンはデータ通信をしてこそ力を発揮する機能が多いため、これも多くの人が重視していることが明らかになりました。

ここで筆者が個人的に注目したのは、『エリアに関しては通信より通話が、品質に関しては通話より通信が重視されている』という点です。通話は「どこでもできる」ことが、通信は「快適にできる」ことがユーザーにとって大切であることの表れと言えます。

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Credit:MMD研究所

スマートフォンの機種選択については、最も重視されたのが「画面の大きさ」でした。同様に、第3位に「端末の大きさ」がランクインしています。最新のスマートフォンの中には画面サイズが5インチ近いものも多くある一方、持ちやすさを重視した4インチ前半の画面サイズのものもあり、画面の「美しさ」と「持ちやすさ」のどちらを取るか決めたうえで、端末を選ぶ人が多くなっていると思われます。

それに対して、我々「ガジェット好き」の中で常に争われてきた「OSの種類」について意識している人は25.5%にとどまりました。一般的なユーザーは(OSの)ブランドよりも実際の使い心地やデザインを見て機種を選んでいるということが明らかになりました。

利用するキャリアについての評価

まず、各社ごとのネットワーク通信に関する不満点を尋ねた結果、以下のようになりました。

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Credit:MMD研究所

「通信速度の遅さ」についてはドコモが、「パケ詰まり」や「通信障害」ではauが、「エリアの狭さ」ではソフトバンクが最も不満を抱かれている項目となりました。auでは最近立て続けに障害が起こったこともあり、トラブルや遅延の項目で低い評価を得ています。

「特に不満を感じることがない」と答えた人は、ソフトバンクの41.0%が他社を引き離しています。同社の孫正義社長が「2年以上、大規模な障害を起こしていない」「世界最強のネットワークを作る」などと発言していますが、ユーザーの評価にその結果が現れてきたのかもしれません。

また、パケット通信が途中で完全に停止してしまう「パケ詰まり」を経験したことがあると思うかどうか尋ねた結果、3キャリアとも6割以上のユーザーが経験していることが明らかになりました。キャリア別にみると、auが最も多く、次いでドコモ、ソフトバンクの順となりました。2・3日に一度以上パケ詰まりを経験するユーザーは全体の23%程度ですが、パケ詰まりは不満項目の上位に挙がるものであるため、各社ともさらなる改善に期待したいところです。 

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Credit:MMD研究所

最近の携帯キャリアに対するイメージ

回答者の利用キャリアにかかわらず、各キャリアに対するイメージを尋ねた結果が下の通りです。

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Credit:MMD研究所

「通話・通信の改善を行っている」イメージが最も強いのはソフトバンクとなりました。同社はテレビCMなどで改善の結果を積極的にアピールしていますが、これが功を奏したといえます。
一方、「使用時の安心感」ではドコモ、au、ソフトバンクの順となりました。ドコモは長年「信頼」のイメージを持たれてきていますが、これは今も変わらないことがわかります。ソフトバンクは上のように「改善している」イメージはあっても、まだまだ安心感の獲得には至っていないようです。
auは、「端末ラインナップ」「信頼性」以外のすべての項目で2位を獲得しました。どの方向に対してもバランスよく対応できていることの表れといえます。一方、auは今夏モデルがスマートフォン4種類のみであったこと、通信障害やiPhone 5のエリア誤表記問題の件の影響から、2項目では最下位となってしまいました。

まとめ

今回の調査結果では、ソフトバンクがネットワークの改善を続けており、それが利用者のイメージ向上や不満の解消に現れて始めていることが明らかになりました。ドコモは依然として安心感・信頼性の両方で高い評価を維持しています。これまで評価の高かったauは、直近の障害の影響もあってか、信頼性に対するイメージを落とす結果となりました。
その一方で、ユーザーが最も意識しているのは価格である点が印象に残りました。現在、スマートフォンを使うには月当たり数千円の料金がかかります。「快適に通信できる」ことは確かに重要な点ではありますが、ユーザーはそれだけでなく「より安い」プランを求めているのかもしれません。

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