iPhone試作品のBAR置き忘れ事件、拾った当事者が悲惨なその後を語る

去る2010年春、酒に酔ったアップル社員がカリフォルニアのとあるBARにiPhone試作品を置き忘れるという、アップル社の秘密主義の歴史において忘れられない大失態が起りました。当時、iPhone 3GSしか販売されていないにも関わらず、そのBARに置き忘れられていたiPhoneはアップル社員以外は誰も見た事がない「iPhone 4」そのものだったのです。

このBARでiPhone 4の試作品を拾ったのが、米国在住のブライアン・ホーガン氏(当時21歳)。彼はそのiPhoneを不法に持ち出し、米のブログメディア「GIZMODO(ギズモード)」に5000ドルで転売。GIZMODOは大スクープとして、未発表のiPhone 4を公開するに至ります。

ホーガン氏はつい最近になって、アメリカのディスカッションサイトRedditに登場。その当時の詳細とその後の悲惨な末路を語りました。

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同氏によると、GIZMODOから最初に渡されたのは5000ドルで、その後に本物と確認された場合は追加で3000ドルを受け取る予定でした。ところが、GIZMODOが記事を公開してからあまりにも反響が大きくなり、ついには警察沙汰にまで発展。その結果、追加の3000ドルを要求せずに終わったとのことです。

遺失物横領の罪に問われた同氏は、弁護士費用で5000ドルを使い切ってしまった上に、125ドルの罰金・40時間の社会奉仕・1年間の保護観察を科せられたたとのこと。家族自体は特に何も影響を受けなかったとのことですが、1週間は自宅に帰らずにホテル暮らしをしたとしており、Facebookで繋がっていた彼女は精神的ダメージを受け、結果的に破局するに至ったとしています。

ちなみに、同氏はネット上で名前を検索するとすぐにヒットする状況に陥っていますが、前科があることが明らかになった以後も、無事仕事に就くことができたとのことです。

故スティーブ・ジョブズ氏がGIZMODOに対して「非常に大切なものだから、返してほしい」と懇願するメールを送らせるに至ったこの事件ですが、ホーガン氏はGIZMODOに転売したことを非常に後悔しており、「当時の私は21歳で酔っていたし、特に何も考えていなかった」と振り返っています。なお質問の中で、酔いの原因になったのは「大量の日本酒」であると答えています。

GIZMODOはこの件を機にアップルと不仲の関係になり、メディアイベントから締め出しを喰らい、「ネットメディアは報道機関に準ずるものであるのか」という疑問を世界に投げかけることになりました。その頃からiPhoneの売り上げが右肩上がりだったことも影響しているものと思われますが、未発表のiPhoneに金銭的な価値があると分かってからは、中国のサプライヤーが情報を漏らすといったことが頻繁に起こるようになり、昨今のiPhone5S流出騒動でお馴染みのように、現在に至ります。

[Reddit via PhoneArena]

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