米アップル、4~6月期の決算を発表 ―純利益でサムスンに抜かれる

米アップルは23日(現地時間)、2013年第3四半期(4~6月)の決算を発表しました。売上高は約350.3億ドル(約3兆5400億円)、純利益は約69億ドル(約6900億円)と、前年同期比でやや増収の減益となりました。またBGRによると先日サムスンが発表した今期の純利益は約83億3000万ドルだったため、ついにサムスンがアップルを純利益の面でも追い抜き、世界で最も収益を上げている家電製品メーカーになったとしています。

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アップルの前年同期の決算は売上高が約350億ドル、純利益は約88億2400万ドルでした。今期は前年に比べると売上高はほぼ変わらず、利益額だけが落ち込んだということになります。

このように利益率が低下した最大の理由としては、製造原価(Cost of Sales)の拡大が挙げられます。アップルは2012年11月より新たに「iPad mini」を販売していますが、iPad miniは他のiOS端末に比べて原価率が高いといわれています(約57% | iPadは5割強、iPhoneは3割)。

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Credit:Apple

地域別に見てみますと、米国および日本では相変わらず力強い成長を続けているものの、他地域(特にアジア)では如実に売上額が減少しています。アジア(特に中国)では安価なAndroid端末が多く流通していることもあり、(iPad miniでさえも)比較的高価なアップルの端末は選択肢から外れつつあるのかもしれません。最近は「廉価版iPhone」の噂がよく聞かれますが、このデータをみると巨大なアジア市場でユーザーを獲得するためには「廉価版」が必要なのではないかとも思われます。

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地域別の売上額
Credit:Apple

さらに販売端末別で販売台数を見ると、iPhoneだけは前年同期よりも台数を増やしていますが(約3100万台・前年同期比20%増)、iPadを含めた他端末は全て「減少」となっています。iPadの販売減は意外な印象を受けますが、昨年までと違い、今春は新型iPadが発表されなかったことを考えると当然ともいえます。さらに、昨年半ばから「Nexus 7」をはじめとする強力なAndroidタブレットが次々と登場し、さらに昨年10月以降は「Windows 8」を搭載したタブレットが登場するなど競合が増えたこともあり、販売台数を減らしたものと思われます。

一方でiTunes Storeやソフトウェア関連の売上は約39億9000万ドルと、前年同期比24%の大幅増となっています。今月初めに5周年を迎えた「App Store」は500億ダウンロードを達成するまでに成長していますが、アップルの売上にもしっかり貢献しているようです。

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製品別の売上(台数および金額)
Credit:Apple

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Appleの製品別売上推移
Credit:MacRumors

お伝えしたように、アップルの今期純利益は69億ドルでしたが、たびたびライバル視されるサムスンは今期の純利益を約83億3000万ドル(前年同期比47%増)と既に発表していたため、ついに純利益の面でサムスンがアップルを追い抜くこととなりました。

サムスンはスマートフォンやタブレットだけではなく、AV機器や白物家電、さらにはフラッシュメモリやCPUチップなど様々なジャンルの製品を扱っているため、単純な規模の比較はほとんど意味がありません。しかし、「莫大な利益を上げるメーカー企業」の代表格とされてきたアップルをついに追い抜いたという事は、一つの事件と言えるかもしれません。

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サムスンに利益額で抜かれてしまったとは言え、アップルの利益率の高さは競合他社と比べて非常に高く、安定した経営を続けているといえます。今秋以降には新型iPhone5SやiPad mini Retinaディスプレイモデル、さらにはiWatchやiTVなどの新製品が登場すると期待されていますが、同社が今後も成長を続けていけるのか、注目が集まります。

[MacRumors][BGR][ギズモード]

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