ノキアの地図「HERE」 メルセデス・ベンツと提携へ

ノキアは9日、同社が提供する地図ソリューション「HERE」のパートナーに、メルセデス・ベンツを加えると発表しました。その他、自動車部品関連メーカーとしてマニエッティ・マレリ、コンチネンタルが加わることも同時に発表されています。

ノキアのHEREといえば、日本は対応地域に含まれていないために印象の薄いサービスではありますが、Windows Phoneが販売されている地域はもちろんのこと、米国では地図サービスのきめ細やかさから一定の評価を得ているサービスです。

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特に日本では車載ナビゲーションがあまりにも高機能なために、HEREのような大手の一括した地図ソリューションを必要としていない状況ですが、欧米のナビはあと一歩といった状況。そんな状況を打破するのがHEREの組み込みサービスです。約34カ国で交通情報も提供されており、さらに市街地での3Dビュー機能も好評を得ているようです。

高機能なナビゲーションを提供する日本の場合は、一方でHEREのような統合地図ソリューションを自動車メーカーの枠組みを超えて利用する状況にありません。もちろん「スマートループ」などのプルーフデータがパイオニア・ホンダ・NTTドコモ間で利用されるといったことはありますが、インターネット検索や店舗データ(評価)、各種SNSとの連携といったサービスまで加えると各社の独自サービス・規格にならざるを得ません。

誤解無きように補足しておくと、BMWの「Connected Drive」をはじめとして、独自サービス・規格を用いるメーカーが大半です。テレマティクスサービスまで提供するとなると、やはり自社でおもてなしの面まで管理するというのが妥当なところでしょう。その点においてレクサスは評価を得ているので、やはり独自要素というのは欠かせません。

とはいえ、せっかく国産メーカー各社がすばらしい機能を持っているのに各々がクローズしている状況では、ナビ業界までもがインターネット系企業(古い言い方をすればドットコム企業)に総ざらいされる恐れもあります。何せ、昨今の中心にあるのがスマートフォンやそのOSが利用する関連サービスですので、一定水準のナビゲーション機能さえ提供されれば、付加機能の豊富さに消費者が目移りするのは当然のことです。

例えば日本のとある自動車メーカーの音声認識は「ピッ・トナツタラ・ハツオンシテクダサイ」「ニンシキデキマセンデシタ」といったぎこちない機能で、精度の低いものです。さらに語彙データベースが貧弱なので、住所を発音するときは予め「住所から探す」、建物名を発音するときは「名称から探す」といった選択が必要になります。

ところがAndroidのナビアプリを起動して音声認識ボタンを押せば体感90%以上の精度でスムーズに認識してくれる状況で、住所を発音しようが、建物名称を発音しようがしっかり分別して認識してくれます。さらに目的地に近づくとストリートビューで建物の外観を表示してくれる機能付きで、「目的地周辺です」といって肝心なところで投げ捨てられることもありません。

navi

上記は目的地周辺でストリートビュー表示になった例

スマートフォン・タブレットの台頭で車載ナビ不要というのはやや乱暴な表現であると個人的には考えているのですが、1社~3社程度(Nokia・Google・Apple)が集中的に投資・開発するサービスの成長は著しいものです。ナビゲーション開発に膨大な投資をできる国産メーカーは皆無といった状況だけに、決断を急ぐ必要がありそうです。

[WP Central]

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