GGSOKU徹底レビュー:ソニー「Xperia Z1」グローバル版

今回レビューするのはソニーモバイルコミュニケーションズ製「Xperia Z1」のグローバルモデル。「Xperia Z」の後継機種にあたるものだ。前機種のXperia Zは大変好評を博した端末で、その後にNTTドコモからリリースされた「Xperia A SO-04E」はサムスンの「Galaxy S4 SC-04E」を超える人気を誇ったことでも話題になった。

近頃のソニーからは、2年前からは想像も付かないほどの勢いを感じる。

Xperia Z1を約20日間触れ続けて感じたことは、ソニーの統一戦略である “One Sony” を体現するXperia Zに続き、さらなる昇華モデルとしてXperia Z1は着実に駒を進めているようだ…ということ。一時は “Xperiaブランドが低迷した” と評されることもあったが、ソニーによるソニーエリクソン完全子会社化から約1年半。Xperia Z1はある意味集大成ともいえる端末かもしれない。そこには、プロセッサ・スペックが周回遅れだった頃のXperiaの面影は全くない。良い意味で変わったのだ。

Xperia Zとの比較を含め、一体どのように変化したのか。使い心地や “One Sony” を体現する部分の実際なども含めてレビューしていく。

ソニーの意思が明確になった外観デザイン

Xperia Zと比較すると、外観面における「質の向上」がXperia Z1で大きく変化したポイントの一つ。細部に至るまで徹底的にデザインされており、各部がブラッシュアップされている。

国内外のメーカーに限らず、ブランドを構築する最初の一機種目は気合いを入れて作るが、後継機種はコストカットされることが多い。例えば、ユーザーの「重い」という声に応えて材質をプラスチックに変化させたり、「値段が高い」という声に応えて製造工程を簡素化したりすることがその一例。生産ラインの声を反映して扱いにくい材料を避けるといった社内圧力も存在するほどだ。

ところが、Xperia Z1は正反対のアプローチを採っている珍しい端末。本体を囲むフレームはアルミ削り出しに変更(Xperia Zはプラ系)。前面・背面ともにカバーガラスのエッジを丸めて手触りを柔らかくしている。

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Xperia ZとXperia Tabletが発表された際に「オムニバランスデザイン」というものが初めて公にされたが、正直なところ、単発のデザイン企画なのだろうと思っていた節がある。ところが、派生モデルのXperia Z Ultraはもちろん、後継機種のXperia Z1でもオムニバランスデザインを採用してきた。ここに、変貌したソニーの片鱗が見え隠れする。

似たようなデザインは飽きるとの声も確かに存在するが、せめて二世代程度は同じデザインを踏襲してなんら問題ないと考えている。むしろ、二世代以上通用するデザインに仕上げることが大切で、1回のデザインに対して費用も人的リソースも手厚くすることが商品自体の価値を上げる。

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Xperia Z1ではカバーガラスの処理も丁寧に施されている。管理人の拙いレビューを毎回お読み下さる方はご存じかもしれないが、ラウンドエッジガラスを採用する端末がとにかく大好きな性分。見た目では違いが分かりにくい “触った感触” を追求する思想はとても大切だと考えている。なにせスマートフォンは常に持ち歩く大切な道具。触った際に気持ちが良いことは重要な要素だ。

何よりも、前機種と比較して「横幅を3mm増やす」という選択肢を選んだのが意外なところだろう。質感を損なうプラ系素材を採用して意匠を無視すれば前機種と同じ横幅にできたはず。でもしなかった。

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本体デザインには引き続きオムニバランスデザインを採用

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防水・防塵にも対応する
イヤホン端子はキャップレス防水に対応

最上級のみに許された「Z」の称号

5インチの端末は『とにかく横幅を小さくすること』が課題とされており、ユーザーの中でも「幅を小さくする事が第一」と考えられている。ところが、あえて意匠と質感を優先してきたXperia Z1。ソニー伝統の「Z」という最上級の名称を冠した端末は、質と機能をしっかりと追求して行くという意思が明確に示されているようにも感じられる。この辺を踏まえても、Xperiaはもちろんのことソニーが「変わったなぁ」と感じる点の一つ。

*ちなみにXperia Z1の小型派生モデルの存在も噂されている。

誤解無きように言及しておくと、小さく・操作しやすく・軽く・質とデザインが良い・低価格な端末がベストであることは言うまでも無い。とはいえ全てを実現するのは “ぼくのかんがえる さいきょうの スマートフォン” を実現するに等しいもの。

スマートフォンは数々の歯車を綿密に組み合わせてチューニングする工芸品のようなものだ。その中で捨てる選択肢もあれば捨てられない選択肢も出てくる。価格・デザイン・機能・質のそれぞれをバランス良く取捨選択していく中で、Xperia Z1の選んだ選択肢は間違いなくアリであろう。

ちなみに、Xperia Z1を持った際の感触は3mm増えた差を殆ど感じさせない。何度も手に持って理由を推測してみるとラウンドエッジガラスの採用と、丸めたアルミフレーム処理にあるのかもしれない。触り心地の柔らかさがプラスに働いており、この辺を考慮して3mmは許容範囲と判断された可能性がある。

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重ねると大きさの差がよく分かる

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横よりも縦の伸びが顕著

操作感はどうか

横にある凸型の電源ボタンは5インチ級端末との相性は抜群。片手持ちした際にわざわざ本体上部に指を伸ばす必要がなく、とても楽に押せる。電源ボタンはしっかりとデザインされた金属製の凸型ボタンなので、他のボタンとは見た目も触感も違うので押しやすさへの配慮がなされている。利用者視点のデザインが出来ている証拠だ。

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金属製のボタンは細やかにデザインが施されている

前述したように横幅3mm増が与える操作感への影響はほぼ無し。代わりにラウンドエッジ加工が感触を柔らかくしてくれる。Xperia Zでは “親指の腹(付け根の下)” の部分がプラスチックのエッジで痛くなることがあったが、Xperia Z1ではしっかりと改善された。

縦の大きさとベゼル幅の改善に期待

端末を持つとXperia Zより大きく感じるのは紛れもない事実。その主因は縦方向に端末が伸びたことにありそうだ。カタログスペックだけを見ると横に3mm伸びた点ばかりがクローズアップされるが、注目すべきはそこではなく高さ(H)の部分であると考える。

バッテリー容量や発熱するハイエンドプロセッサの熱処理の都合があるかと思うが、後継機種では縦に小さいサイズになると、より広い消費者にリーチできるのではないかと思う。さらにベゼルも細く出来る余地がある。アルミ削り出しフレームを採用しながら、3mm以上薄くなった機種をぜひとも見てみたい。

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IFA 2013の展示会ではパープル色が綺麗に輝いていた

黒モデルなので指紋が目立ちやすいという特性はあるものの、背面の指紋が目立つ点はXperia Zとあまり変わらず。防指紋加工の進歩に期待したいところだ。ただし、本体前面・背面ともに指の滑りが良くなった。Xperia Zの場合、タッチ操作で若干ながら「ギシギシ」したが、Xperia Z1では軽快に「スルスル」滑る。この辺りはスクロールした際の感触の良さにも繋がっているのでGood。

最も発熱する部品であるプロセッサは本体上部に配置。持った際にその部分に触れずに済むので不快感がない。発熱の度合いについては平均的なもの。この辺りはサーモグラフィーカメラないし、高精度電子温度計で定量的に測るのがベストであるが一般人には高価すぎるので割愛。

microUSB端子のキャップはXperia Zが長く引き出すタイプであったのに対し、Xperia Z1では回転式に変更。ケーブル挿入時にキャップを押さえている必要が無くなったので楽になった。もちろんキャップレス防水が最も楽ではある。

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ちなみに、イヤホンジャックはキャップレス防水化された。キャップ付きのXperia Zの場合、ポケットや鞄などに入れておくとキャップが壊れてしまわないかと心配になったが、そんな心配はもう要らない。イヤホンジャック部分にもしっかりと金属のリングがはめ込まれていて、デザイン上のアクセントになっている。

ディスプレイどう変わった?

Xperiaファンの間で毎回話題になるのが「ディスプレイ方式」について。特にXperia Zの際には視野角について議論されることが多々あった。Xperia Z1のディスプレイ方式については明確な回答が出ておらず、具体的にどの方式であるのか判明していない。

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Xperia ZとXperia Z1の視野角を比べると、おおむね同じというのが妥当な表現だろう。例えば、手に持って利用していて、ふと画面下部のアイコンに目を向けると視野角の差というものをハッキリ感じられる。通常使用では全く問題ないとはいえ、気になる人は気になると思うのでホットモックなどで十分に確認することをお勧めしたい。

2070万画素カメラの実力は、果たして

Xperia Z1の大きなウリの一つは「カメラ機能」であることは間違いない。なんといってもレンズに「Gレンズ」の名を冠した物を搭載している。Gレンズといえば、ソニーが展開するデジタル一眼レフカメラ、ミラーレス一眼などにおける高品質レンズにのみ許された称号。

F値は2.0と明るいもので、焦点距離は35mm換算で27mm相当。旅先の風景撮影もスマートフォンで済ませるユーザーが増えてきた昨今、広角寄りのレンズをチョイスするのは結果的な満足度を高めることになるだろう。

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そして次に大切なのは撮像センサー。新開発・約2070万画素の「Exmor RS for mobile」を搭載し、センサーサイズは1/2.3型に拡大。Xperia Zが1/3.0型であったので、画素数の向上と共にセンサーサイズの拡大が図られている。この辺りのバランス取りがノイズ関連に大きな影響を及ぼすが、実際に撮影したレポートはこの先に掲載している。

最後に信号処理。最近のソニー製カメラのラインナップで何かと登場する「BIONZ」のモバイル版である「BIONZ for mobile」を搭載。ノイズ軽減処理や手ぶれ補正を独自の処理エンジンで引き受ける。

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IFA 2013の会場で展示されていたExmor RS for mobileのシリコンウェハ

高画素=高画質とは限らない

デジタル一眼レフカメラが大好きな皆さんには常識のようなものであるが、画素数を増やしても画質は必ずしも向上しない。むしろ高画素になることで、1ピクセル毎の受光面積が減少することや、密度が高まることによるリーク電流ノイズの影響は避けて通れない。大切なのは「レンズ」「撮像センサーの品質」「画像処理エンジン」の3つにおけるバランスだ。その3つを、ソニー社内が持つ技術力を一つにまとめ上げて搭載しているのがXperia Z1と言えよう。

このようにセンサー、画像処理、レンズの三位一体を自社でまかなえるメーカーは早々存在しない。だからこそXperia Z1のカメラ機能に期待がかかるというものだ。

では、一体どのような画質を実現しているのか。早速、見ていこう。

室内静物

本来であれば屋外・昼光でテスト撮影したかったが、あいにく悪天候続きのため、詳細な写真レビューは「2013秋機種カメラ対決」の特集記事で行うのでご了承頂きたい。

いずれも左が「Xepria Z」、右が「Xperia Z1」となる。

ISO100 / WB固定(タングステン設定)

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ISO100ではどちらもノイズは少なめであるが、Xperia Z1のほうが目で見て分かる差で軽減されている。一方で全体的にのっぺりした絵作りにも見受けられ、画像処理における開発者の味付けが強く出ているのかもしれない。

ISO200 – ISO250 / WB固定(タングステン設定)

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漏れがあるかもしれないが、ISO感度を固定する方法が見つからずバラバラになってしまった。参考程度の比較にしかならないと留意して頂きたい。

ISO500 / WB固定(タングステン設定)

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ISO500にもなるとノイズの差が顕著に出てくる。Xperia Zでは置物の少女の顔がノイズで潰れてしまっているのに対して、Xperia Z1では粒子こそ粗く見えるもののディテールがハッキリ残っている。高解像度なことも幸いしてか、まつ毛が一本一本しっかり見て取れるのも特徴の一つ。

ISO1250 – ISO1000 / WB固定(タングステン設定)

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こちらもISO固定に失敗しているので参考程度に。Xperia Z1はISO1000でもスマートフォンとしては常用可能レベル。室内や暗所で撮影することが多いことを考えれば、「ちゃんと写った」という満足感は得られるレベルだ。

暗所

ISO1600 / WB固定(タングステン設定)

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暗所はどちらかというとXperia Zの方が得意なように見える。特に色潰れも少なく、想像以上に良く撮れているといった印象だ。

なお、ISO1600に合わせるためにXperia Z1では撮影モードを8Mピクセルモードにしている。これは13Mピクセルモードの場合、最大ISOが800になる仕様によるものだ。

ARエフェクト

ARエフェクトは実際の風景にあわせて3DCGをリアルタイムで描画する機能。恐竜を描画したり、水中にしたりと何かと面白い。

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エフェクトを適用中に撮影(レリーズ)すれば、現実世界に3DCGを重ね合わせた写真にすることができる。

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ARエフェクトは何気に細かく作り込まれており、ジャイロや本体の動きに応じて火山の裏側を回り込んで見ることが出来たり、恐竜がしっかりと柵を認識して止まったりといった遊び心がある。

タイムシフト

 タイムシフト機能とは、その名の通り時間を前後にシフトして撮影できる機能であるが、具体的にどんな効果があるのかイメージし難いかもしれない。

端的に言ってしまえばドライブレコーダーのようなもので、常に録画し続けておき、衝撃があった時点から前後●●秒を残すといった機能をスマートフォンに内蔵したようなものだ。

つまり、カメラの撮影ボタン(レリーズ)を押下しなくても常に撮影しておき、レリーズした瞬間から前後それぞれ30コマ、計61コマを自動で連続撮影してくれる優れもの(前30コマ+キー1コマ+後30コマ)。

ただし、Dropboxなどに自動アップロード設定しておくと61枚の写真が自動的にアップロードされてしまうので注意が必要。Xperia Z1のアルバムアプリ内では61枚を1つのタイムシフト画像として扱ってくれるが、未対応のアプリ・サービスでは別々の写真として扱われる。

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3G/LTE回線でも自動的にアップロードするように設定していると、上限の7GBを軽々超えてしまう可能性がある。設定には注意したいところ。

One Sonyを1つのIDで実現

「最近のXperiaってどうなの?」「最近のソニーってどうなの?」という疑問に答える為に、若干の復習も兼ねながらソニーのサービス・機器の連携について軽く触れてみよう。

最近なにかと、ソニー平井社長が口にする「One Sony」という概念。これはソニーが持つ技術力を一つにまとめ上げるという意味だけでなく、ソニーグループが提供するそれぞれの機器・コンテンツを綿密に連携させ、ユーザーに総合的なハイクオリティ体験をしてもらうという、ビジョンのようなものだ。

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2007年~2011年頃のソニーをご存じの方は、未だに当時のイメージを引きずっているかもしれない。

例えば「サービス毎に異なるIDが必要」「請求先もバラバラ」「機器によって使えるサービスと使えないサービスの違いが分かりにくい」といったもの。せっかく多彩な機器やコンテンツがあるのに、バラバラで統一性がないという指摘がその当時行われていた。

一方でよく比較対象に挙げられていたのが、米アップルの機器とサービス。アップルといえば「Apple ID」を1つ登録するだけで、Mac・iPhone・iPad・iTunes・AppStore・アップルストアでの購入に至るまで一元管理することが可能である。

実は最近のXperia、もといソニーのサービスは上記のような1つのIDによる一元管理が可能になった。「Sony Entertainment Network ID」を作成すれば、PlayStation 3やPlayStation Vitaなどのゲーム機はもちろん、Music Unlimited・Video Unlimited・PlayMemoriesなどのクラウドサービス、テレビ、Blu-rayレコーダー、スマートフォン、タブレットなどを “ワンID” で管理することが可能である。

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上画像・左は実際にXperia Z1にSony Entertainment Network IDを登録したところ。GoogleアカウントやDropboxアカウントと同列の扱いで、一度登録すれば各種アプリをカンタンに利用できる。なお、機器に登録できるIDは1つまでなので注意。

UIはわずかな変化

全体のUIはXperia Zと比較するとわずかな変化に留められている。

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左がXperia Z1 / 右がXperia Z

Xperia Z1では、ロック画面におけるクイック起動機能の適用範囲が画面上部周辺のみに変更。Xperia Zまでは画面全体だったので誤作動を起こすこともあり、今回の変更は歓迎できるものだ。

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アンインストールを押下すると、ドロワー上からの操作でカンタンにアプリを消去できる

ドロワーも若干ながら変更された。左端までスクロールすると、さらにサブメニューが表示される仕組みに。各種アプリの並べ替え機能はもちろん、アンインストールもここから実行できる。

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設定画面はライトグレーを基調としたものに変更された。一般ユーザーに小難しい印象を与える「設定」メニューは、今回のように明るい色の方が優しいように思える。

スタミナモードはやっぱり便利

日本版では搭載されない可能性が高い(!?)スタミナモードであるが、やはりあると便利なもの。

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スタミナモードは、画面をOFFにしている際にWi-FiやLTE/3Gを初めとしたデータ通信を一切しないというモードで、無駄な電力消費を抑える事が可能。指定したアプリでは通信を例外的に許可するといった設定も出来るので、メール送受信、LINE、各種SNSなどを例外扱い出来る。まさに、かゆいところに手が届くといったところ。

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また、エリア連動Wi-Fi機能も搭載。予め設定したWi-Fiの電波をキャッチするとWi-Fi通信のみが自動的にオンになるという仕組み。

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電源管理に関するアドバイス機能はXperia Z1でも搭載。しばらく使用していないアプリの削除を提案するなど、バックグラウンド通信を抑えるためのワンポイントアドバイスが表示される。もちろん非表示にすることも可能。

Snapdragon 800のパワーはブラウザでも

Xperia Z1にはクアルコム製のハイエンドSoC「Snapdragon 800」シリーズプロセッサが搭載されている。具体的には「MSM8974」を使用しており、2.2GHz駆動のクアッドコアCPUだ。

ピンチ操作などにおけるブラウザのレンダリング性能を考えるとき、CPUとしての側面とGPUとしての側面の両方を考える必要があるが、MSM8974はGPUに「Adreno 330」を採用していることもあって両方のパワーを活かすことが出来ているようだ(もちろんメモリ帯域なども影響する。一概に●●が影響していると言えるわけではなく、パーツの合わせ技・チューニングの賜がスマートフォンである)

ブラウザの描画遅延はXperia Z1で大幅に改善されている。フルHD液晶端末が出始めた2013年初頭には、ブラウザの描画遅延が指摘されることも多かったがようやく落ち着いてきた印象を受ける。

単純に等倍で表示するのではなく、見える形で全画面表示するということはスケーリングなどの処理が必要となり、それらはパワーが要求される。特に高精細ディスプレイでは扱うドット数も増えるので処理負荷は高くなる傾向にある。そのようなリッチな液晶ディスプレイに耐えうるSoCがようやく登場してきたといったところであろう。

ベンチマークスコアは怒濤の3万超え

おなじみのAnTuTuベンチマークにおけるスコアはいずれも3万オーバー。ついに3万を超えるスマートフォンが出てくるようになったのかと思うと、スマホの進化に驚かされるばかりだ。

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計測環境は右記の通り。モバイルデータ通信とWi-FiをOFFにして「Quadrant Professional Edition」と「AnTuTu Benchmark」でいずれも5回計測。両ベンチマーク起動前には、他のアプリを終了した上で再起動を実施。結果は下表の通りとなった。

1st 2nd 3rd 4th 5th
Quadrant 21472 20874 20295 21063 21122
AnTuTu 32987 34804 34678 34718 33244

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38000を超えたとの報告もある

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RESULT

7.7GGScore

Sony Xperia Z1 Global Model

GOOD

  • 一貫されたデザイン
  • パワフルなスペック
  • カメラ機能

BAD

  • 縦方向に大きい
  • 液晶画面の視野角

Xperia Z1は、今期のスマートフォンにおいてベストバイといっても過言ではないだろう。Snapdragon 800との組み合わせで実現するパワフルな処理機能に加え、カメラ機能の強化。『スマートフォン』という物の一つの完成形を見たように感じるほどだ。

スマートフォンのスペック競争は過渡期に差し掛かっており、これからどんな方向に進むか予想すら難しい。そんな中で “One Sony” 戦略を掲げているソニーは、レンズスタイルカメラなどを投入してスマートフォンに新たな活路を見出そうとしている。Xperia Z1とレンズスタイルカメラの相性は抜群であるし、Z1専用のマウントケースも販売される。NFCを使ってBluetoothのペアリングをカンタンに出来る周辺機器も豊富だ。

リビングのテレビが主役だった時代は少しずつ過去になり、個人それぞれのスマートフォン・タブレットが主役になりつつある昨今。ソニーはXperia Z1を中心に据え、いよいよOne Sonyの全貌を明らかにし始めたように思える。来年2月にはPlayStation 4などの中心的ハードウェアも発売されるだけに、今後の “One Sony戦略” の動きからは目が離せない。

THE DETAILS – GGS

総合点(GGS)は以下の個別項目における平均点で算出されます。しかしながら、価格とのバランスや販売手法なども考慮して点数を調整する権利をGGSOKUは有します。つまり、商品はハードウェアだけでなく、販売プロセスも含めて総合的な顧客満足度を評価すべきであるという理念に基づいています。GGSOKUレビューはあくまでも消費者が商品を購入した際の視点で評価されます。従って、単純に点数のみを見ずにレビュー本文をお読み頂き、この結果に至った過程を必ずご理解下さい。

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  • 外観デザイン9
  • 筐体サイズ7
  • 本体重量と全体の調和7
  • 処理性能/パフォーマンス10
  • ディスプレイ6
  • カメラ8
  • 内蔵スピーカー7
  • ソフトウェア8
  • バッテリーの持ち8
  • オリジナリティ(独創性)7

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