米グーグルの子会社で携帯電話メーカーのモトローラ・モビリティは28日(現地時間)、公式ブログにおいて、ユーザー自身が好みのモジュール(規格化された部品)を組み合わせてスマートフォンを作るという新たなプロジェクト「Project Ara」を発表しました。

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スマートフォンユーザーは、「画面サイズはこれが最強」「CPUはこのくらい」「もっと保存容量が欲しい」「こんな機能があれば…」など、一人一人が多種多様な好み・要望を持っています。弊サイトのコメント欄におけるディスカッションを見ても、多くの人がそれぞれの意見を持っているように見受けられます。

しかし残念なことに、個々の望みをすべてかなえてくれる “さいきょうのスマートフォン” というのはなかなか存在しないものです。それならば、自分で作ってしまおう!という夢のようなプロジェクトが、今回の「Project Ara」なのです。

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写真右にある猫柄のモジュールはなんなんだろうか…

Project Araの仕組みとしては、「endo(endoskeleton・内骨格の意)」と呼ばれる「ホネ」の部分に好みのモジュールを付け足して行くことで、ユーザーの好きなようにスマートフォンをカスタマイズすることが出来ます。モジュールは文字通り「なんでもあり」で、新しいプロセッサーやディスプレイ、キーボードなどの基本的な部品だけではなく、追加バッテリー、脈拍計、さらに現時点ではどのメーカーも思いついていないような「何か」も付け足すことが出来るとしています。

同社がこのプロジェクトを実施するにあたり、構想に要した時間は一年以上。アメリカ国内を旅しながらスマートフォンの新たな可能性を探る「MAKEwithMOTO」というプロジェクトを通じて、オープンなハードウェアが切り開く可能性を発見したとのことです。

なお、同プロジェクトにはオランダの著名な工業デザイナーであるDave Hakkens氏が参加協力。同氏はProject Araによく似た「Phonebloks」というプロジェクトをすでに発表しており、こちらも土台にモジュールを取り付けていくことで好みのスマートフォンを実現しようとしています。

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Phonebloks(YouTubeより)

Project Araが掲げる理想は『ハードウェア版Android』の実現です。具体的には、オープンなハードウェアのプラットフォームを構築することで、サードパーティーによる活気に満ちたエコシステムを作り、新規参入の障壁をできるだけ小さくし、革新のペースを上げ、 モバイルの歴史を次のステージに進めることを目標としています。

このプロジェクトは、誰もが参加できるハードウェア開発市場を構築するだけでなく、さらに大勢が参加する開発競争の中で「全く新しい何か」が登場することを期待して始まりました。上記のような壮大な目標はもちろんのこと、ユーザーにとってもメリットがある『スマートフォンを思い通りの構成に仕上げられる』という点が非常に面白いと、筆者は考えています。

これまでなかった新しいモジュールを取り入れるのも、無駄にスペックを上げるのもユーザーの好み次第という、非常にシンプルな思想を体現したProject Ara。私たちが自分にとっての “さいきょうのスマートフォン” を手にする日はもう間もなくです。

[The Official Motorola Blog via ケータイWatch]
[Phonebloks紹介動画(YouTube)]