不正はサムスンのみにあらず ―HTC・ASUS・LGもベンチマークブースト

昨日話題になったばかりの、Galaxy Note3における「ベンチマークブースト」問題(過去記事)ですが、早くも続報です。AnandTechは2日(現地時間)、複数のAndroid端末において、ベンチマーク時のみに働くいわゆる “不正” が存在するかどうか、調査した結果を発表しました。

まずは以下の表を御覧下さい。行が端末、列がベンチマークソフトです。

3DM AnTuTu AndBench Basemark X Geekbench 3 GFXB 2.7 Vellamo
ASUS
Padfone
Infinity
× ×
HTC
One
× × × ×
HTC
One
mini
× × × ×
LG G2 × ×
Moto
RAZR i
Moto X
Nexus 4
Nexus 7
Galaxy
S4
× × ×
Galaxy
Note3
× × × × × ×
Galaxy
Tab 3
10.1
× ×
Galaxy
Note
10.1
(2014)
× × × × × ×
NVIDIA
Shield

「×」がついているところにベンチマークへの最適化が存在するとしています。

すなわち、サムスンのGalaxy以外に、HTC・ASUS・LGの端末にブースト機能が存在するということになります。逆に、Google傘下であるモトローラの端末や、Nexusにおいては存在が確認されていません。ゲーム機型端末「NVIDIA Shield」も同様です。なお、ここに挙げられていない端末は調査の対象にはいっておらず、詳細は不明です。

最適化されているベンチマークソフトの数は端末によってまちまちで、7個中2〜6個。多ければ悪い、少なければ良い、ということではありませんが、LG、ASUSの端末・Galaxy Tabは少なめ、Galaxy S4とHTC Oneシリーズが中間、Galaxy Noteシリーズが多めであることがわかります。これは、各企業のベンチマークに対する「力の入れ具合」の指標となりそうです。

ソフト別にみてみると、ブーストを行っている端末は必ず「AnTuTu」に最適化しているのが特徴的です。また、クアルコム製の「Vellamo」も多くの端末で最適化されています。なお、AnandTechによれば、最適化されることによってCPUが0〜5%、GPUが5〜10%の性能向上がなされているとのこと。

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左から LG G2、HTC One、ASUS Padfone Infinity

ここから導きだされる結論の一つは、ベンチマークスコアの詳細な比較は当てにならないということです。それぞれの端末に「ブースト機能」があるか調査し、それを除いた上で比べれば参考には成り得るかもしれませんが、それでもそのデータが信用に値するかというと正直難しいところ。もちろん、前世代CPUとの比較など、大きな差がでることが前提の場合は、これまで通りの価値があると考えてもよいでしょう。

情報は疑うべき

よく「データは嘘をつかない」なんて言葉がありますが、それは、調査の方法・対象・条件も含めた話であり、数字を鵜呑みにしてよいということではありません。また、データを得てそれをどのように結論付けるかは見た人の自由ですが、著名人やマスコミがそれを発表すると、そのまま受け止めてしまう人がいるのもまた事実です。

少々話がそれてしまいましたが、重要なのは「情報を疑う力」であり、今回の不正騒ぎはそれを如実に表した結果であるように私は思います。どんな情報でも耳に入ったら絶対に調べてから結論付けろ、というのは到底無理な話ですが、「違うかもしれないな」と頭の片隅で考えるだけでも相当結果は違うように思います。

情報を供給する我々は、その疑う力を訴えると共に、情報を精査して皆様にお伝えする役目があると考えています。ガジェット速報ではその精神をもとに、今後も努力を続けて行く所存です。

[AnandTech]

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