今月21日にパナソニックから発売された超小型ミラーレス一眼「LUMIX GM1」を自腹購入したのでレビューしたいと思います。

GM1panaHP 

パナソニック公式LUMIX GMサイト

本機の特徴は、『小さいけれど一眼である』という点にあると思います。露出を調整したり、レンズを交換したりということを楽しむためのカメラです。上のパナソニック公式サイトにおいても、『アートな写真を撮りたい方に』というアピールになっています。

まず最初に結論から。
このカメラ「LUMIX GM1」は以下のような方にお薦めです。
○軽くて小さな一眼が欲しい
○マイクロフォーサーズのサブカメラが欲しい
○マイクロフォーサーズレンズを多数持っている

 一方で以下のような方にはお薦めできません。
×簡単で綺麗に撮れるカメラが欲しい
(コンパクトデジタルカメラに比べると面倒で慣れが必要な部分があります)
×カメラにお金はかけたくない
(原稿執筆時で市場価格7万5千円程度。さらに交換レンズの費用も必要です)

 GM1AyaseHaruka 

LUMIX GM CM Walk(60秒)篇

上の綾瀬はるかさんによるCM映像からも見て取れると思いますが、一眼としてはかなりの小型になっています。そのため、店頭でご覧になるとコンパクトデジタルカメラと見間違うのではないかと思います。下の写真のように、コンパクトデジタルカメラとしては少し大きめになるソニー「RX100」とサイズが非常に近いです。

GM1RX100front

左:LUMIX GM1 右:Cyber-shot RX100

この両機を購入対象として比較される方が多いようなので、本記事ではRX100との比較を中心にレビューします。一見すると見た目は似ていますが、目指す方向性はかなり違っているように感じました。

まず上から見下ろして比較すると、サイズもかなり違います。レンズのせり出しがあるため、GM1のほうがだいぶ厚みが大きくなります。

 GM1RX100upside

左:LUMIX GM1 右:Cyber-shot RX100

このためRX100のほうが携帯性は上です。とは言え、どちらも服のポケットに入れておくには大きく重たいので、カバンのサイドポケットなどに入れて、さっと取り出して使うという使い方が基本になると思います。
またGM1にはショルダーストラップが付けられるので、ずっと首に吊しておく使い方も便利です。今までの一眼だと重いので、首が段々疲れてきてしまいますが、270gほどのGM1なら一日吊しておいても気になりません。

操作性にもかなりの違いがあります。RX100を初めとするコンパクトデジタルカメラでは、電源オンですぐに撮影開始できますが、GM1と同梱レンズにおいては、下の画像のようにキャップを外し、レンズを撮影可能位置まで伸ばしてやり、さらに電源を入れないと撮影できません。この一連の操作は慣れれば手早く可能ですが、最初は面倒に感じるかもしれません。

 GM1cap GM1lens

一方でカメラの設定を細かく変更するのは、GM1のほうがやりやすいです。背面の液晶がタッチパネルになっていて直感的な操作が可能ですし、Fnボタンに自分の好きな機能を割り振って操作を短縮することもできます。ただ手早く触れられる操作系が多いぶん、ボディの小ささも相まって誤操作を起こしやすいので、初心者の方は間違った時に元に戻すのに苦労するかもしれないと思いました。

一連の操作性を見ると、「いったん取り出したら、たくさん撮影する」という時にはGM1のほうが使いやすいと思いますが、「たまに取り出して数枚撮るだけ」という使い方ならRX100のほうが便利なように感じました。

またGM1はRX100より大きなセンサーを搭載しており、そのぶん暗部の階調表現に優れ、高感度耐性が高いです。

感度別ノイズ比較
仏像フィギュアを撮影し、頭部の部分を等倍表示 クリックしても拡大はしません
左:GM1 右:RX100 いずれもF値はF4固定

ISO125
sGM1-ISO125 sRX100-ISO125

ISO800
sGM1-ISO800 sRX100-ISO800

 ISO1600
sGM1-ISO1600 sRX100-ISO1600

ISO3200
sGM1-ISO1600 sRX100-ISO3200

ISO6400
sGM1-ISO6400 sRX100-ISO6400

ISO12800
sGM1-ISO12800 RX100は該当感度感度なし

ISO25600
sGM1-ISO25600 RX100は該当感度感度なし

RX100の高感度耐性も素子のサイズを考えると素晴らしく健闘しています。しかし、GM1のほうが半段〜1段分ほど良好と見てよいかと思います。
ところが、暗所での撮影を考えると、GM1の同梱レンズはF値が暗めです。広角端の開放F値は3.5で、RX100の1.8より2段分近く暗いです。そのため、広角端で撮影しているぶんには、RX100のほうが感度が上がりにくく、暗所に強いようです。
とは言え、望遠側へとズームすると、その差はすぐに縮まり、GM1のほうが暗所に強くなります。またGM1ではもっと明るいレンズへとレンズ交換することも可能です。

細かく比較してみましたが、このあたりはマニアックな話題であって、実使用上はどちらの機種も非常によく写ります。以下に作例比較をのせておきます。GM1のほうが少し明るめの写りになっています。

いずれも 左:GM1 右:RX100 標準オート、JPEG撮って出しでの画像
クリックすると元画像を表示します

GM1forest-s RX100forest-s

GM1leaf-s RX100leaf-s

GM1cat-s RX100cat-s 

筆者は今までLUMIX GH1(2009年発売)をメインの一眼として使っており、既に5本のマイクロフォーサーズレンズを購入済みです。中でも魚眼レンズが気に入っており、この魚眼と本機を合わせることで、コンパクトな魚眼カメラとして運用したいと思っています。

GM1E330

GM1と筆者の旧愛機E-330(2006年発売)にいずれも魚眼レンズを装着したところ

上の写真右のカメラが、筆者が前に愛用していた魚眼レンズとカメラです。この魚眼レンズも写りが良くて気に入っていたのですが、大きくて重いので、サブカメラとして常時持ち歩くのは無理がありました。魚眼レンズだけ持って行って付け替えるというのが通常の運用方法ですが、頻繁に付け替えるのは面倒です。ついついズームばかり使ってしまい、単焦点を使わなくなってしまいます。しかし、GM1ほど小さければ、単焦点を付けっぱなしのサブカメラとして気軽に持ち歩くことが可能です。

GM1fish-s E330fish-s

魚眼での作例 左:GM1 右:E-330 画質でもGM1のほうが上になっている

お気に入りのマイクロフォーサーズ単焦点がある方は、特にお薦めのカメラということになるかと思います。小さなボディにぎゅっと機能を凝縮した感じがあって、メカ的にもマニア心をくすぐるカメラに仕上がっています。気になる方はぜひ店頭で手に取ってみてください。多くの方が欲しくなるはずだと思います。

[Panasonic LUMIX GM]