シャープ、鴻海との提携をほぼ白紙に ―日中関係悪化で

日本経済新聞は21日、シャープが台湾・鴻海精密工業との提携を一部解消すると報じています。

シャープの経営悪化をうけて、両社は昨年3月に資本提携で合意、同6月には中国市場向けのスマートフォン事業での協業も同意していました。それを受けて、鴻海は一時シャープブランドでの製品展開をスタートしていましたが、尖閣諸島問題等で中国による日本イメージが悪化。不買運動が発生し、ほとんど販売がままならないまま中止においこまれました。

また、そもそもの提携の始まりである鴻海の出資もままならず、やむなくシャープは別途公募増資などで資本を増強。合意はしたものの、実質的な提携はほとんど行わず、曖昧な状態が続いていました。

なお、液晶パネルの生産については、旧堺工場の共同運営は継続。鴻海が中国に建設を予定している生産工場への技術提供やシャープの技術者派遣は取りやめるとのこと。

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昨年、「シャープが事実上鴻海に買収される」という可能性もあり、大きく報道された両社の提携。しかし、良いか悪いか結果的には白紙、ということになるようです。

鴻海精密工業と言えば世界最大の電子機器受託製造メーカーで、米アップルのiPhoneやiPadも受注生産していることで有名です。その発展は目覚ましいものがありますが、人件費の上昇による利益率減少やアップルへの依存解消を理由に、独自ブランドの製品の開発・販売に乗り出しています。その足掛かりであったシャープとの提携が解消されることは鴻海にとっても痛手となる可能性がありそうです。

対するシャープは独立性を保ったまま経営を継続できるという点では利がありますが、一つの大きな変化をなくした今、どんな変化を起こし、テコ入れを成功させるかが注目点になりそうです。

[日本経済新聞]

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