ソフトバンク、米T-mobileを買収へ 買収後は世界2位の携帯会社に

日本経済新聞は25日、ソフトバンクが米国における携帯通信4位の「T-mobile US」を買収する方針を固めたと報じている。買収が成立すれば、売上高でチャイナモバイルに次ぐ世界2位の通信会社となる。買収額は2兆円規模。

すでに、T-mobileの親会社であるドイツのドイツテレコムと買収方式について最終の調整を行っているとみられており、先に買収済の米子会社「スプリント・ネクステル」を通じて2014年春頃にもT-mobile US株の大半を取得する見込み。

先週末にはソフトバンクモバイルの社長兼CEOを務める孫正義氏が、みずほ銀行やクレディ・スイス銀行、ゴールドマン・サックスなどと買収に向けた資金調達の協議を行ったと報じられていた。日経新聞によると資金調達は借り入れで行う見込みであるとされており、左記の金融機関から調達するものとみられる。

SoftBank-Sprint

T-mobile USの買収をめぐっては、2011年に米携帯通信2位のAT&Tが買収を試みたが、消費者団体の反対や米議会が市場寡占を恐れて断念した経緯がある。

米国では、大手企業同士の買収における業界再編に対して極めて反発が強い傾向であり、アメリカン航空とUSエアウェイズの買収をめぐっては米司法省が8月に差し止め請求を行っていた。ところが、主要空港における発着枠をLCCに一部譲渡することを条件に早期に認め、わずか4ヶ月後には買収を完了している。

ソフトバンクは上記事例をもとに、大手4社が3社に減少する業界再編には極めて消極的であった司法省に変化があると判断。ドイツテレコムとの最終調整に入ったものとみられる。今後はFCCや司法省をはじめとした米当局の判断を仰ぐものとみられるが、携帯通信規格における進化のスピードに対して投資費用が膨大に膨れあがる事情を鑑みると、業界再編は不可避とみられており、買収は成功する公算が高いと推測される。

特にドイツテレコムはT-mobile USにおける収益性の低さを憂慮している状況であり、LTE網構築の投資費用増大に加え、この先に待ち受けるLTE-Advanced網構築も考えると切り離しを妥当とみている模様。売却で手に入れる資金はドイツテレコムのメイン市場である、欧州に投入される見込み。

ボーダフォンの買収から始まり、日本国内における業界3位のソフトバンクモバイルが、米スプリント・ネクステルの買収によって世界4位に浮上。今回の買収が成功すれば、圧倒的な人口を有する中国の “不動” ともいえるチャイナモバイルに次ぐ世界2位になる。もはや国際的な携帯会社としての色を強めており、iPhoneをはじめとした携帯電話端末を卸会社から調達する際にも有利に働くものとみられる。

[日本経済新聞]

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