ヤフー株式会社は27日、都内で記者会見を行い、同社がイー・アクセス株式会社の発行済株式をソフトバンク株式会社から99.68%(議決権比率33.29%)取得すると発表した。買収後の設立会社は「ワイモバイル株式会社」となる。

ヤフー株式会社の宮坂学社長
ヤフー株式会社の宮坂学社長

新会社の代表取締役会長にはイー・アクセスの代表取締役社長であるエリック・ガン氏が務め、同代表取締役社長にはヤフー株式会社の代表取締役社長である宮坂学氏が就任する。株式は全額現金で取得し、買収額は3,240億円。

イー・アクセスと株式会社ウィルコムは今年6月1日に合併を予定しており、合併後の存続会社であるイー・アクセスの株式をヤフーが取得する。今回の買収では、ヤフー株式会社が新子会社を通じて「携帯電話のキャリア」に新規参入する形だ。

ただし、ヤフーの宮坂社長は「第4のキャリアではない」としており、「インターネットキャリアである」と強調している。

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ここでいう「インターネットキャリア」とは、従来の携帯電話キャリアが「音声通話」が主であったのに対して、今回発表されたワイモバイルではインターネット通信を主としたキャリア展開を行っていくものを指す。このインターネットキャリア事業が「Y!mobile」と呼ばれるもの。

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今回、具体的な言及はなかったが、料金プランが簡潔であり、日本在住者だけでなく海外旅行者なども利用しやすい環境を提供していくという。日本では海外旅行者がSIMカードを空港や街角で入手し難いといった問題が頻繁に挙げられており、それらを改善する流れになる可能性もある。ただし、現時点では販売チャネルについては検討中であるという。

Y!mobileはMVNO形式のサービスでないため、サービスプランや端末ラインナップ、販売チャネルを自由に設定できる。ソフトバンクモバイルとのシナジー効果については、主に「ネットワーク接続」に関して行っていくという。

端末ラインナップについては、Android端末を中心としたものを予定。

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今回買収に至った経緯については、今後、より一層モバイル(スマートフォン)の時代になることを鑑み、自社がキャリア事業(特にインターネット接続)を強化することが妥当であると判断。それを受けて、ソフトバンクの孫正義CEOに買収の打診をしたとのこと。なお、Y!mobileにおける設備投資においては「基本的にはワイモバイル(株式会社)の資産でまかなえると考えている」としている。

Yahoo!JAPANが携帯電話キャリア(インターネットキャリア)に参入する理由としては、すでに国内約3000店舗あるイーモバイルとウィルコムの店舗を活用したオフラインチャネルの獲得がある。これらを活用してY!mobileのロゴを街中で露出することが出来るといったブランディング効果があるという。加えて、インターネットとオフラインを繋ぐ(O2O)動きも活発化しており、これらの店舗が活用される見込みだ。

また、現在提供している「Yahoo!プレミアム」のユーザー数拡大を図るとしているが、Y!mobile利用者がYahoo!プレミアムを月額利用料内で利用できるか否かといった点については明らかにされていない。

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Y!mobileを通じて販売される端末にはYahoo!JAPANの公式アプリがプリインストールされ、サービスを利用しやすい環境を構築するといったことも検討される。これらのユーザー増加による効果でeコマース事業や広告事業の拡充を図る。

現時点では販売チャネルや詳細な料金プラン、取り扱い端末などについては未決定であり、6月のサービス開始までに詳細に詰めていくとしている。