米マイクロソフトは23日(米国時間)、低価格デバイス向けにWindows OSを無料化すると発表しました。

一部の報告によると、具体的には250ドル(約2万5400円)未満の端末が対象となる見込みで、マイクロソフトが提供している検索サイト「Bing」を標準にすることが条件となります。なお、Office 365のサブスクリプション1年分が付属するというオマケまでついてきます。

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スタートメニューの復活が予告されているWindows 8.1

先月開催された年次開発者会議BUILD 2014では、9インチ以下のディスプレイを搭載する端末はWindowsのライセンス料金が一律無料化されたばかりですが、今回の施策ではディスプレイのサイズに関わらず低価格デバイスであれば無料になる点が大きな違いです。

今回の無料版Windowsでは、過去にネットブック向けに提供されていたWindowsとは大きくことなり、機能面での制限はありません。しかし、PC製造メーカーがInternet Explorerのデフォルト検索エンジンをBingから変えることは出来ないという制限が存在します。ちなみに、ユーザーはデフォルト検索エンジンを変更することが可能です。もちろんIE以外のブラウザを導入することも可能ですので、大きなデメリットは存在しません。

なお、OneDriveも標準であるという情報も伝えられており、今回の施策がマイクロソフトにもたらす利益の一端が見えてきたように思えます。

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人気のChromebookはシェアを拡大

例えば、低価格デバイスの代表格になりつつあるグーグルのChromebookですが、日本では発売されていないものの海外ではシェアを伸ばしつつあります。この低価格デバイスを実現するのは、グーグル全体で収益を確保するエコシステムの存在です。

グーグルといえば、検索エンジンに連動する広告やGogole Driveの容量を拡張するサブスクリプションの存在があります。Chromebookは実質的にGoogle Driveの利用が必須な状況であり、端末を購入すると100GBが1年間無料になる特典などが存在しますが、一度使いはじめると無料の15GB以内に収めることは困難になり、データを維持するために一定料金を毎年・毎月払い続ける必要があります。

つまり、同様の施策をマイクロソフトも繰り出してきた可能性があるのです。もはや、”OSで儲ける” というビジネスモデルは他のプレーヤーの存在(Apple・Google・その他モバイルOSも含む)によって、一部カテゴリの製品では危うくなりつつあります。特に『一家に一台のPC』と呼ばれていた時代は過去のもので、『一人一台のスマートフォン』となりつつある今、「家庭でたまに利用する入力作業向けPCは低価格でもOK」という風潮になりかねません。

Google.comからはじまり、AdWords・AdSenseという広告出稿・配信システムを構築し、さらにAndroid OSでモバイルを制し、いよいよ本丸PCに到達しつつあるグーグル。

米司法省との闘いが懐かしく思える出来事ですが、グーグル一辺倒の流れにマイクロソフトも叛逆の狼煙を上げるようです。

[THE VERGE][Microsoft – 英語]