米インテル、SDカード並の極小x86コンピューター「Edison」正式発表 ―10月にも日本発売

米インテルは9日(現地時間)、同社が年に数回行う技術者向けイベント「IDF 2014」の中で、指先に乗るほど小さいコンピューター「Edison」を正式発表しました。日本では10月の発売が決まっており、日本語でのコミュニティサポートも行われるとのこと。

Intel_Edison_with_stamp

Edisonは、今年初頭に世界最大の家電見本市「CES 2014」で発表された、極小x86コンピューター。PC Watchによると、この名称はハードウェアだけではなくサービス・パートナーエコシステムを含むプロジェクト全体を指すとのことですが、今回は便宜上ハード自体をEdisonと呼ぶことにします。

発表当初はSDカードサイズで、I/OポートもSDカードに準じたSDIO(13ピン)になる予定でしたが、拡張性の問題からこれをあきらめ、独自の70ピン構造に変化しました。これに伴ってか、サイズをSDカードそのものにする必要がなくなり、製品はSDカードよりも一回り大きくなっています。

SDカードの24mm×32mm×2.1mmに対して、Edisonは25mm×35.5mm×3.9mm。

また、ピンを変更したことで、外部インターフェースに接続するための拡張ボードが別途必要となりました。

 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

CESで発表された、当初のEdison

Edisonに搭載されるプロセッサーは、インテルの低価格システム向けCPU「Atom」向けの第3世代アーキテクチャ「Silvermont」で、500MHzのデュアルコア構成。当初はAtomよりも低消費電力を意識した「Quark」プロセッサーが搭載される予定でしたが、4月に行われた前回のIDFで同アーキテクチャへの変更が発表されていました。なお、MCUとして100MHz駆動のQuarkも使われています。またRAMとして800MHz駆動の1GB LPDDR3を、主記憶には4GBのe•MMCを搭載。

通信規格としては、IEEE 802.11a/b/g/n無線LAN(2.4, 5GHz対応)、Bluetooth 4.0+2.1 EDRに対応しています。Bluetoothの低消費電力規格 Low Energyには、今年末のアップデートで対応するとのこと。

駆動に関する仕様としては、入力電圧は3.3Vから4.5Vまで対応。それに対して出力は100mA(3.3V)と100mA(1.8V)となります。待機消費電力は無線オフ時が13mW、Bluetoothオン時が50mW、無線LANオン時が40mW。

メインシステムはOSがYocto Linux v1.6で、Arduino IDE、C/C++/Python(Eclipse使用時)、Node.js/HTML5(Intel SDK使用時)での開発が可能となっています。

 internet

小難しい仕様をごちゃごちゃと書き並べましたが、要するに消費電力1W程度で動き、誰でも(多くの人が)プログラミングできる、メモリ―カード大の汎用Linuxコンピューターができた、ということです。

数年前までと違い、近年はWebベースのアプリケーションが急速に発達したため、端末側の処理能力はそれ程要求されなくなっています。むしろ、いかに小型で安価かつ大量に用意できるかの方が重要な要素となってきているのです。

これほど小型のコンピューターなら、様々なモノに組み込んでインターネットに接続し、従来では全く考えられないような新しい使い方を “発明” することが期待できます。これが、いわゆるIoT(Internet of Things)。どんな使い方ができるか、その限界は筆者にも全く想像がつきません。

おまけ:このSilvermont、その用途は低価格製品向けだけに止まりません。小型で安価、しかもそこそこ働き者のアーキテクチャを大量に詰め込むことで、サーバー向けの部品としても活用されているのです。上にも書いたように、近年のコンピューティングの動向は数年前までとは明らかに異なっています。詳しくはPC Watchの連載(リンク)をご覧ください。

[PC Watch 1/2/3][Intel 1/2/3]
参考:[PC Watch 2014年6月 1カ月集中講座]

ソーシャルシェア

このニュースでディスカッション
  • コメントを投稿する際には「コメントガイドライン」を必ずご覧ください
  • コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
  • 主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます