去る6月に「iOS 8」が発表されてから約3か月半。日本時間の18日未明にいよいよ配布開始となったこの最新のiOSは、これまで頑固に保持し続けてきた機能の多くを開放、これまでで最も「オープンなiOS」となっています。

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ところで昨年、iPhone 4sを躊躇いもなくiOS 7にアップデートし、その人柱っぷりを発揮した筆者。iOS 7をiTunes経由でインストールする過程や、iPhone 4s上でiOS 7が動作する様子を簡単にお伝えいたしました。

今年も、(記事公開の翌日=発売日に購入した)iPhone 5sを、躊躇なくiOS 8にアップデートしてしまおうと思います。

さて今回のiOS 8。近年はハードウェアの性能が一定水準まで達したこともあって、旧来のiPhoneで使用できない新機能はかなり少なくなっています。数少ない例を挙げると、連係機能がiPhone 4s・iPad 2・iPad(第3世代)で使用できないほか、新内蔵アプリ”ヘルスケア”がiPadシリーズには搭載されない程度。これまでのiPhoneを引き続いて使用するユーザーの方々にとってはこの上ない朗報だったことでしょう。

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アップルHPより

早速インストール!

さて、早速iOS 8をインストールした様子を紹介していきます。先ほどもご紹介しました、筆者のiPhone 5s。色はスペースグレイ、容量は32GBです。

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インストール方法は2つ。iTunesにiPhoneを有線接続する方式と、Wi-Fiを経由してiPhone単体で更新を行うOTA(Over The Air)方式があります。

筆者の場合はiTunes経由の方が先に準備できたため、例年通りiTunesにiPhoneを接続して更新。昨年よりもサクサクとダウンロードが進みました。

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なお、機器を更新する際には、保存容量にある程度の余裕が必要です。Wi-Fi経由のOTAを利用するには、5.7GBの空きを確保しなくてはなりません。iTunesに接続して行う場合はそれよりも大幅に少なくなります。

このOTAアップデートですが、LTEや3Gなどのモバイル回線からはダウンロードできませんので、Wi-Fi環境のない方はiTunes経由でのアップデートをすることになります。iTunesからiOSをアップデートする場合は、最新のiTunes 11.4への更新が必要なため、あらかじめ済ませておきます。

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ダウンロードの途中に以下のようなエラー(9006など)が表示されることがあります。これは、セキュリティーソフトやファイアウォールによってダウンロードが中断してしまったということを示します。その場合、ダウンロードの間だけはそれらのソフトをオフにすれば正常にダウンロードできます。

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ダウンロードが完了すると続いてインストールが始まります。インストールは自動で進みますので、辛抱強く待ちます。。

注:進捗バーが動かなくても電源ボタンを長押ししたりせず、辛抱強く待ちましょう!!
  iPhoneを死なせないためにも非常に大事なことです。

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再起動後は各種設定を済ませましょう。ほとんどの項目は以前の設定を引き継いでいますのでご安心を。

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そしてWi-FiやiCloud、位置情報許可などプライバシーに関する項目をチェックしていくと…。

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さあ、アップデートはこれで完了です!例年と何も変わりませんね。

早速使ってみる。軽快な動作でひと安心。

とりあえずアップデートが無事に完了し、ほっとする筆者…はさておき、早速動作している様子を確認してみます。

さすが昨年のハイエンドモデルです、iOS 7時代と遜色ないスムーズな動きを見せてくれました。

とはいえ、本当に従来と同じくらいサクサクなのか…実際に検証してみました。iOS 7.1.2とiOS 8.0の両方において、各種動作にかかる時間をストップウォッチで計測し、小数点第2位を四捨五入して比較(Sunspider 1.0.2ベンチマークは自動)。

なお、ネットワークの通信速度に影響される項目が一部存在するほか、計測は筆者の手によるものであることをご理解いただいたうえで、あくまで参考程度にご覧くださるようお願いいたします。

iOSバージョン iOS 8.0 iOS 7.1.2
起動 27.9s 30.5s
シャットダウン 16.4s 22.0s
ホーム画面から、
SafariでYahoo!JAPAN(モバイル)を開く
3.6s 2.7s
ホームボタンを押してスリープを解除し、
そのまま指紋認証、ホーム画面を表示
1.8s 1.7s
カメラを起動 1.1s 1.1s
App Store(ランキング)を起動 2.5s 1.1s
Siriに現在地の天気を聞く
(ボタンを押してから、返事を終えるまで)
7.2s 13.2s
アプリ”Moneytree”を起動(iOS 8対応) 2.5s 2.4s

有意な差がみられた項目の値を赤色強調している

このように、iOS 8をインストールしたとしても、これまでとほとんど変わらない軽快な動作が期待できます。それどころか、Siriの応答についてはハッキリとわかるレベルで応答が高速化しています。起動やシャットダウンに要する時間も短縮されており、なかなか良い感じです。

App Storeに関しては、デザインの変化によって多少ページの表示完了に時間を要するようになった様子。iOSリリース直後のためアップル社サーバーへのアクセスが集中していることを考えると、実際はもっと早く表示されるはずなのかもしれません。

動作が前バージョン並に軽快であるのに加えて、Spotlight検索やメッセージなど様々な内蔵アプリが強化されているため、より少ない手順で目的の情報・操作に到達できそうです。結果的に、いろいろな操作をさらに早く行うことが可能になるとの結論に至ります。

注目!刷新された予測変換「QuickType」の期待度は……あれ?

 iOS 8における最大の目玉といっても差し支えない「ソフトウェアキーボードの刷新」。サードパーティーによるキーボードアプリへの参入には大きな注目が集まっていますが、アップル製の新キーボード「QuickType」にも期待が寄せられています。

発表によると、アプリケーションやメッセージの相手、さらには文脈にしたがった言葉遣いをしてくれるとのこと。しかし…。

メッセージの相手とアプリケーションにもとづいてカスタマイズされた入力候補は、中国語(簡体字、繁体字)と日本語では利用できません。

!?!?

そう。ホームページをよく読むとお分かりいただけますが、日本語など漢字圏で提供されるQuickTypeは従来通りの予測変換機能でしかないのです。

スクリーンショット (107)

実際に少しだけ使ってみると、変換ソフト自体の性能は多少上がっているとは感じました。ですが、6月に感じたあのワクワク感はもちろんありません(日本語用には)。うーん残念。

いっぽう英語のほうは、日本語並みに予測候補が次々と出てくるようになりました。残念なことに筆者は英語でメッセージをする習慣がないため、「相手の文脈に合わせた予測」を体感することはできません。しかしひとつ確かなのは、どんな使い方であれ英文の入力速度は間違いなく向上しそうだ、ということです。

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iOS 8 on iPhone 5s 画像ギャラリー

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新しい「連絡先の履歴」・新デザインのコントロールセンター

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新しい「ヒント」アプリ

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新しい「ヘルスケア」アプリ

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通知センターに追加されたアプリウィジェット・新しいApp Storeのプレビュー表示

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Spotlight検索。Web検索による結果の提案ができるように。

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露出コントロール。HPの説明と異なり無段階変更できた。タイムラプス撮影。

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新しい写真編集機能。細かい調整が可能に。

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SiriとShazamが統合。曲名を調べられるように。
曲名を教えて・Shazamしてなどと聞けばよい。

 非常に満足できる出来栄え。しかしバグが怖いなら控えるべし。

今のところ、目だったバグや異常な使いづらさは見受けられません。期待通りの機能追加に加え、これまでと変わらない軽快な動作が継続しているため、いち早く新しくなったiOSを触ってみたいという方々にはおおむね満足の行くアップデートだといえるでしょう。

ただし「絶対に動いてくれなくては困る!」というアプリを使用している方は、注意が必要です。たとえば、9月18日2:54現在、LINE(最新バージョン4.6.0)において画像が送信できないという不具合を確認しています。

追記:2014/09/18/12:20JST、iOS 8に対応したバージョン4.6.1が公開されました。

これは毎年のことですが、すでに公開されているアプリの全てがiOS 8と完全な互換性を持っているとは限りません。そのため、必須アプリがiOS 8との互換性を持っているか不明な場合は慎重な態度をとる必要があります。筆者のように、何も考えずに突っ込んでいくのは無謀ですので、あまりお勧めしません。

しかし、iOS 8のリリースを機に大量のアプリが続々と更新されており、 “アップデート体制が整う日” はそう遠くないものと考えてよいと思われます。

2年連続でお伝えしたiOSアップデート・レポート。この記事がユーザーの皆様の参考となれば幸いです。

参考:[アップル]