米アップル、iPad Air 2とiPad mini 3を正式発表

ついに、世界待望の新製品の登場です。

本日未明、米アップルは「iPad Air 2」と「iPad mini 3」を正式に発表しました。実に多くの点で目覚ましい進化を遂げたiPad Air 2。一方のiPad mini 3は、「マイナーチェンジ」と言って差し支えない控え目な進化にとどまりました。

iPad Air 2

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アップルがiPad Air 2にもたらした進化は、実に多岐に渡るとともに目覚ましいものばかりとなりました。その中でもとりわけ着目すべきと思われる新要素を紹介していきたいと思います。

A8Xプロセッサの搭載

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CPUとGPUの性能は、それぞれ「12倍」と「180倍」に(※初代「iPad」比)

まずは、何を差し置いてもこの点は外せません。iPad Air 2では、アップル製としては第2世代目となる64-bitアーキテクチャを採用した「A8Xプロセッサ」が搭載されました。

前世代のiPad Airに搭載されていたA7プロセッサと比較して、CPU性能においては40%、GPU性能に至っては2.5倍もの圧倒的な性能向上を果たすことに成功しました。また、搭載されるトランジスタの数も、「A7」に見られた20億個から30億個へと大きく増強されており、まず間違いなく20nmプロセスでの製造と推察されます。

さらに、アップルが数カ月前に新たに発表した、従来のAPIよりも10倍高速にOpenGLを実行できると彼らが謳う新API群、Metalの実装も相まって、これまでとは次元の違う映像表現が可能になることが期待されます。

M8モーションコプロセッサとTouch IDセンサーの搭載

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メインプロセッサの強烈な進化に気を取られがちですが、GPS、ジャイロセンサー、加速度センサー、コンパス、気圧計などの各種センサー類を司るM8モーションコプロセッサの存在も忘れてはいけません。iPad Air 2が、圧倒的なパフォーマンスと優れた電力消費効率を両立させることができているのも、この影の立役者の働きによるところは決して少なくありません。

そして、M8コプロセッサが新たに従える存在として、「Touch IDセンサー」が仲間入りを果たしました。iPad Air 2ではTouch IDセンサーが搭載されたことにより、「Apple Pay」にも対応を果たすこととなりました。

より美しく、より視認性の高まったディスプレイ

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iPadシリーズ、というよりも各種アップル製品における大きな “ウリ” の一つに、そのディスプレイの美しさが挙げられるように思われます。もちろんiPad Air 2においても、アップルはその伝統を更に一歩前へと進めるに至りました。

ディスプレイのサイズと解像度は、それぞれ「9.7インチ」、「Retina(2048×1536)IPSディスプレイ」と、額面上のスペックに進化も変化も見られませんが、コントラスト比や視認性などの点でアップルは大幅な改善をもたらしたのです。

「フルラミネーションディスプレイ」と銘打たれたその新世代のディスプレイは、カバーガラス、タッチセンサー、LCD液晶の「3層」に別たれていたディスプレイを、「1層」に統合・融合させることで、従来よりもさらにシャープで色鮮やかな、かつコントラストに富んだ映像表現を実現。既にiMacにも同様のものが採用されていましたが、今回その技術がiPadにももたらされることと相成りました。

また、iPad Air 2には、新たに開発された特殊な反射防止コーティング処理が施されており、従来よりも56%もの映り込みを低減させました。

着実に性能と機能性を向上させたカメラ

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CPUにGPU、ディスプレイと進化させておきながら、カメラに妥協するアップルではありませんでした。当然、iSightカメラとFaceTime HDカメラの両方において、着実な進化が見られます。

iPad Air 2では、前世代モデルに搭載されていた500万画素のiSightカメラモジュールから、新開発の800万画素センサーへと強化が図られました。その1画素あたりの大きさは、「1.12ミクロン」とのこと(ちなみにiPhone 6は「1.5ミクロン」)。搭載するレンズのF値は2.4と比較的明るめなものに。

そして、FaceTime HDカメラにおいては、画素数こそ120万画素と前世代から据え置かれたものの、「f / 2.2」のより明るいレンズが搭載されたことにより、前モデルよりも81%も多くの光量を取り込めるようになりました。

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また、A8Xプロセッサの内部には、全く新しい「画像信号プロセッサ」が統合されていることも見逃せません。この新プロセッサの搭載によって、より精密に駆動する顔検出機能や、より優れたノイズリダクションなどを実現しており、これまでよりも更に簡単に、更に美しい写真の撮影を楽しむことが可能になりました。

そのほか、新iSightカメラはフルHD(1080p)動画撮影と20fpsスローモーション撮影に、FaceTime HDカメラはHD(720p)動画撮影とバーストショット(超速連続撮影)に対応するとのこと。

更に高速化・多様化した接続方式と、新型SIMカードの搭載

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iPad Air 2では、従来のWi-Fi通信方式に加えて、新たに「デュアルストリーム」の「Wi-Fi 802.11 ac」通信に対応を果たしました。それにより、下り方向「最大866Mbps」の高速通信を実現。またMIMO方式の通信にも対応していることも明らかに。

そして、4G対応モデルにおいては下り方向「最大150Mbps」という高速通信を実現するのみならず、総計「20」にも及ぶLTEバンドに対応。まさに、世界各国で販売・使用されるに相応しい多様な接続性が確保されています。

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かてて加えて、iPad Air 2の特筆すべき点として「Apple SIM」とよばれる新型SIMカードが搭載されていることが挙げられます。この新SIMカード最大の特徴は、「ユーザーが、接続するキャリアを簡単に切り替えることができる」という点にあります。

このことにより、ユーザーは例えば、旅行や出張で海外などに渡航した際に、現地キャリアの提供する最も安く済ませられるプランに短期的に変更したりと、その時々の状況に応じて、より柔軟な運用ができるようになりました。

また、「Bluetooth 4.0」や「3G通信」などの基本的な接続性も、勿論担保されていますのでご安心を。

より薄くなったボディと変わらぬバッテリーライフ

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この素晴らしい新型タブレットを語る上で欠かせないのは、タブレット端末として “世界最薄” を達成したそのボディの薄さでしょう。前世代から18%の薄型化が図られ、僅か6.1mmという驚異的な薄さを実現させました。また、本体重量もWi-Fiモデルが437g、Wi-Fi + セルラーモデルが444gと、鼻歌交じりで500gを下回ります。

とすれば、必然的に搭載されるバッテリーの容量も少なくなる訳ですが、事実iPad Air 2のバッテリー容量は、前モデルの32.4Whから27.3Whへと減じています。

にもかかわらず、これまでのiPadシリーズと変わらぬ10時間というバッテリーライフ(公称)を実現しているというから、もはや矛盾すら覚えます。その圧倒的なSoCパフォーマンスの向上をも勘案するに、まさに驚異的な進化と言えるでしょう。

価格と発売日

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左から順に、「シルバー」、「スペースグレイ」、「ゴールド」

さて、気になる価格と発売開始日ですが、iPad Air 2には16GB、64GB、128GBの3モデル × Wi-FiオンリーとWi-Fi + セルラーの2モデル = 計6モデルが準備されることになります。また、カラーバリエーションには、シルバー、ゴールド、スペースグレイの3色を用意。以下、モデル別の価格になります。

「Wi-Fi」モデル 「Wi-Fi + セルラー」モデル
16GB 5万3800円 6万7800円
64GB 6万4800円 7万8800円
128GB 7万5800円 8万9800円

全モデル一斉に、明日10月18日より事前予約が開始されることが既に明らかにされています。アップルの公式HPから注文が可能ですので、いち早い入手を望まれる方は、お早目のご注文をお勧めします。

 

iPad mini 3

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さて、実に心躍るような全貌を露呈してくれたiPad Air 2に引き続き、iPad mini 3にも焦点を当てていきたいと思います。とは言うものの、今回iPad mini 3が見せた進化は、実に寂しいまでに控え目なものにとどめられています。

少なくともスペックシート上では、もはやiPad mini Retinaモデルのリネーム・リブランド品と言っても過言ではない程に、多くの点において同一のスペックとなっていることが分かります。その上で、前モデルよりも明確に進化した点は、以下の二点になります。

Touch IDセンサーの搭載

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iPad mini 3においても、他の兄弟端末たちと同様、新たに「Touch ID」センサーが搭載されるに至りました。これにより、米アップルが近日中にもそのサービス開始を計画している、新カード決済システムApple Payへの対応を果たします。

カラーバリエーション:「ゴールド」の追加

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今回のリニューアルにより、これまで2カラー展開だったiPad miniについに、3色目となるゴールドモデルが追加されました。ちなみにそれぞれのカラーリングの名称も、iPad Air 2と全く同様のシルバー、ゴールド、スペースグレイに。

そのほか、ディスプレイにおいても、iPad Air 2に見られたフルラミネーションディスプレイの搭載も新開発の「反射防止コーティング」も施されてはおらず、SoCも引き続きA7プロセッサとM7モーションコプロセッサを搭載する模様です。

もしかすると、額面上には現れない部分でのブラッシュアップが図られているのかもしれませんが、公式サイトに掲載されている情報を見る限りにおいては、その確証を得ることはできませんでした。

価格と入手時期

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左から順にスペースグレイ、シルバー、ゴールド

iPad mini 3もiPad Air 2と同様、3色×6モデル展開となります。価格はそれぞれ以下の通り。

「Wi-Fi」モデル 「Wi-FI + セルラー」モデル
16GB 4万2800円 5万6800円
64GB 5万3800円 6万7800円
128GB 6万4800円 7万8800円

また、iPad mini 3も10月18日より公式オンラインショップ上での事前予約が開始されます。そのほか、初代モデルと前世代モデルも、値下げされた上で引き続き併売されるとのことですので、iPad miniは3世代が同時に存在し続けることも明らかにされました。


ついに、そのベールが明かされることになったiPad Air 2とiPad mini 3。目を見張らんばかりの改善・進歩がもたらされた前者と、ほとんど大きな変化の無かった後者との対比が実に印象的な発表でした。

とはいえ、iPad mini 3に関してフォローを入れておくならば、1年というスパンで大幅なモデルチェンジを図る必要がない程に、性能とバッテリーライフとのバランスが取れた「完成度の高い」製品だったということでしょうか。と、自分で言っていて少々無理のあるフォローにも思えてしまいますが、真相はアップルのみぞ知ると言ったところでしょう。

さておき、個人的には、既にiPad Airを所有している為、今回のiPad Air 2は華麗にスルーして来たる(はずの)「iPad Pro」に備える心積もりでした。”でした” のですが、その想像以上に高い完成度にただ今激しく決心が揺らいでおります。げに恐ろしきはアップルのプレゼン力、か。

[Phone Arena [1], [2], [3] / Apple [1], [2] ]

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