Windows 10 プレビュー版、早速入れてみた

日本時間の1日未明に発表され、そのナンバリングを含めて話題を呼んだマイクロソフトの次世代OS「Windows 10」。1日たった2日(米国時間1日)、早くも公開開発版である「Windows 10 Technical Preview(以下プレビュー版)」が公開されています。

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発表時の記事では、プレビュー版は一般ユーザーの方でもダウンロードできるとお伝えしました。それならいっそいれて試してしまおう…と、早速ダウンロードして触ってみることにいたしました。Windows 10 プレビュー版は今のところ、英語・簡体中国語・ポルトガル語の3カ国語でのみ配信されているため、注意が必要です。

なお、ダウンロードにはWindows Insider Programへの登録が必要で、Microsoft アカウントが必要になります。とは言っても、基本的にはダウンロード時にログインするだけ。Windows 10 プレビュー版を使用するときには特段必要ありません。

ところで、現状すべてのソフトウェア・アプリが動作確認を行っていない中でメインのPCをそのままWindows 10 プレビュー版に置き換えるわけにはいきません。ソフトが動作しない・データが消失してしまうなどの不具合を起こす可能性があるため、仕事などで必要なコンピューターにこのような開発途中のシステムを導入することは決して行ってはなりません。

とはいえ、壊れてもいいパソコンを持っている方など中々おられないかと存じます。そんな時は、パソコン内部に隔離された「別のパソコン」を造ってしまう「仮想化」という方法が役に立ちます。筆者もこの仮想化を利用してWindows 10を安全に導入したいと思います。

準備編 ―仮想化ソフト

まず、どうやって仮想化するんだという話になりますが、各社から専用のソフトが用意されています。すでに仮想化環境が整っており、この手順をスキップしたい場合はこちら。

筆者が利用したのは、Windows 8 Proに標準機能として付属している「Hyper-V」。Pro版でない無印のWindows 8や、Windows 7以前のバージョンには搭載されていないのでご注意。

Hyper-Vの有効化

Hyper-Vは初期設定では無効のため、設定から解除する必要があります。

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コントロール パネル→プログラム→プログラムと機能とすすみ、左側にある「Windows の機能の有効化と無効化」をクリック。リストにある「Hyper-V」にチェックを入れてOKを押します。再起動を求められる場合があります。

チェックボックスが選択できない場合は、CPUに仮想化機能がないか、ロックされている可能性があります。ロックされている場合は、パソコン起動時のBIOS/UEFI設定から解除します。詳しくは各社サポートサイトをご覧ください。

その他のソフト

各社から提供されている仮想化ソフトの一覧を以下に示しておきます。導入方法やシステム要件は各サイトをご覧ください。

OS XではBoot Campを使うという手段も

アップルのMac用システムである「OS X」では、標準機能として「Boot Camp」というWindowsを実行するための環境が整っています。下手な仮想化ソフトを使うより、そちらを活用する方がラクに進められるかもしれません。詳しくは、公式サイト(リンク)をご覧ください。

BootCampIconX

ダウンロード編

仮想化する環境が整ったら、早速Windows 10 プレビュー版のファイルをダウンロードしてみましょう。

プレビュー版の公式サイト(リンク)にアクセスすると、ダウンロードページへのリンクが。

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「今すぐ開始」をクリックすると、英語サイトに飛ばされます。次に「Join now」を押すと、Microsoft アカウントでのログインが求められます。

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ログインしたら、「install Technical Preview」をクリック。その後、各言語から好きなものを1つ選びます。筆者は英語の64ビット版を選択しました。仮想化ソフト上で動かすので、32bit版でもよいかと思います。

ダウンロードサイズは3GB以上。間違ってもスマートフォンのテザリングなどでダウンロードしないように…。

通信帯域を占有しかねないため、他のユーザーへの配慮として。なにより、3日で1GB制限に余裕で引っかかります。

インストール編

さて、モノは揃いました。ようやくOSを仮想スペースにインストールしていく作業になります。Hyper-Vに関する設定部分を飛ばしたい方はこちら

他の仮想化ソフトでも、多くの設定項目はほとんど同じです。参考になれば幸いです。

Hyper-V設定編

Windows 10環境下でインターネットに接続したい場合、まずはネットワークの設定をします。すでに終了している方や、インターネット接続が必要ない方は飛ばして構いません。

自分のコンピューター名を右クリックして、「仮想化スイッチ マネージャー」をクリック。「外部」を選択し、「仮想スイッチの作成」を押します。適当に名前を決めたら、「外部ネットワーク」から普段自分が使用しているネットワークアダプターを選択します。後は「OK」を押して完了します。

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次に、自分のコンピューター名を右クリックして、「新規」→「仮想マシン」をクリック。ウィザードが始まるので、それに従って設定していきます。

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起動するマシンの名前を付けます。動作に影響はなく、適当につければよいです。ここに「仮想マシンを別の場所に格納する」という項目がありますが、これはHyper-Vのある場所(Cドライブ)に十分な空き容量(数十GB以上)がない場合は選択し、別の場所を選ぶようにします。

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次に出てくる「世代の指定」では、第2世代を選んでおきます(第1世代でも可)。

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起動メモリは、いわゆる「RAM」に相当します。自分のパソコンに搭載されているRAM容量を確認して、それよりも少ない範囲で設定します。2048MB(2GB)以上がおすすめです。

この数字を多めに設定すると動作が軽くなりますが、無理をすると「現実の」パソコン動作が不安定になるので注意。

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ネットワークを設定します。先ほど作成した仮想スイッチを選択すればOK。

ただし、ここでネットワークをあえて選択しないことで、のちのちWindows 10のセットアップをする時に「アカウントにMicrosoft アカウントを使用しない(=ローカルアカウントを設定)」という選択ができるようになります。

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仮想ハードディスクを設定します。「サイズ」の部分では、選択したドライブの空き容量を超えないように設定しておくと、「現実の」パソコンで空き容量が確保され、困らずに済みます。

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やっと、先ほどダウンロードしたファイルを選択するところまできました。細かな準備もあと少しです。「ブート CD/DVD-ROM からオペレーティングシステムをインストールする」を選び、「イメージ ファイル(.iso)」からダウンロードしたWindows 10のファイルを選択します。

あとは「次へ」を押して進み、内容を確認してから「完了」を押します。

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これで下準備はすべて完了しましたが、一つオプションで設定しておくとよいことがあります。それはCPUのプロセッサ数設定。初期設定では、この数字は現実のプロセッサ数に関係なく「1」となります。

現代のパソコンはマルチコアが一般的、ソフトウェアもそれに最適化されているものが多くなっています。処理能力向上のためにこの数字を適度にあげておきましょう。

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Windows 10セットアップ編

さて、ここからはWindows 10を起動してのセットアップ作業。ようやく本番といったところです。

まずは設定したマシンの電源を入れます。ダブルクリックして開いた後、上のメニューにある「起動」を選択します(もしくは右クリックから選ぶ)。初回セットアップ時のみ、起動直後にキーボードのキー(どれでもよい)を押しておきます。

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するとメーカーロゴの代わりに仮想化ソフトのロゴが出て、セットアップが始まります。

「Time and currency format」の項目では日本(Japanese)を選択します。一覧を開いたときに「J」キーを押すと、一瞬でJapaneseに跳んでくれるので便利です。

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日本語環境はないが、時刻帯などの設定は日本を選択できる。
その後、ライセンス契約を(よく呼んで)同意にチェックを入れ、次に進もう。

基本的にはWindows 8シリーズと同じ感じで進めればよいのですが、注意すべき点がこちらの項目。今回は「まっさらな仮想マシン」にWindows 10を突っ込もうとしているため、下の「Custom: Install Windows only (advanced)」を選びます。

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次に下のような画面が出てきます。先ほどのHyper-Vの準備時に設定した仮想ハードディスクが表示されているので、「Next」で次に進みます。

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すると勝手にセットアップが進み、自動的に再起動します。

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その後、おすすめの設定にしてよいか聞いてくるので、良ければ「Use express settings」を、自分で調整したければ「Customize」をクリックします。

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あとは、ログインする為のアカウントを作成するだけ。先ほどのマシン設定時にネットワークを設定した場合は、Microsoft アカウントを入力するよう求められます。ネットワークを設定しなかった場合は、ここでユーザー名とパスワードを作成することになります。

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これでセットアップ作業はすべて終了!!ようやくWindows 10を試せるようになりました。

使用編

さて使用編、といっても前回の記事で特徴はご紹介してしまいました。そのため、前回の内容に少しばかり補足する程度です。読者の皆様自身が実際に触ってみることをおすすめします。

なお、筆者のパソコンではタッチパネルが使用できないため、すべてマウス・キーボードでの操作になります。

ロック画面、ログイン画面は(今のところ)Windows 8シリーズと全く同じ。

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起動すると、すぐにデスクトップが表示されます。いわゆる「メトロなスタートメニュー」が廃止され、こちらに統一となりました。

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ワイド画面に直しました。

ウィンドウの額縁描画が変更

Windows 8ではウィンドウの周りをぐるっと一周するように「フチ」がついていたのですが、これが無くなりました。

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左がWindows 8.1、右がWindows 10 プレビュー版。

新たなボタンが登場

検索、タスクビューを操作するためのボタンがタスクバーに登場しました。タスクビューはWindows + Tabで呼び出すことができます。

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ただ、検索ボタンについてはスタートメニュー内の検索とどう違うのか、よくわかりません。実際に使ってみてもクリック回数が1回減るだけ。縦型タブレットなどでは、余計なボタンでタスクバーを占領してほしくないものです。ここは要改善と感じます。

復活の「スタート」、いいとこどりで使いやすく

UI変更のなかで最も喜ばれている内容の一つ、「スタート」の完全復活。スタートメニューに融合されたライブタイルは、最新の情報を更新するウィジェットと化しました。従来のメニューでもウィジェット的役割はあったのですが、画面いっぱいに拡がっていたためにデスクトップなどでは逆に情報をつかみづらくなっていました。

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Windows 8と同様のスタートメニューももちろん選べます。

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タブレットモードなら、スタートメニューはタッチフレンドリーなデザインに早変わりします(動画30秒すぎ)。Windows 10の最大の魅力は、このようなモード切り替えを環境に応じて自動で行ってくれること。

これはかなり良い感じ、早く製品版が使いたくなります。

タスクビュー・仮想デスクトップ

先ほど紹介したタスクビュー・ボタンを押すと、現在のデスクトップで起動しているソフト一覧と、デスクトップ一覧が現われます。

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マルチウィンドウではありますが、タスクバーに格納されているアプリは全てのウィンドウからアクセスすることができます。これは意外と便利。

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デザインを継承しつつ、操作性は格段に向上

今回は仮想化を使用して現実のパソコン内にもう1台のパソコンを造り、その上でWindows 10 プレビュー版を動かしてみました。動作環境が違うため比較はできませんが、動作はキビキビとしており、もたつくことはありませんでした。実際、必要スペックはWindows 8以前と同程度に設計されているため、アップグレードでも十分快適に動いてくれると期待できます。

さて筆者は発表当初の記事内で、『IoT向けなどあらゆるコンピューターに導入されるという点こそがすごい』という内容の主張をしましたが、それはコンピューター業界全体での話。一般ユーザーにとっては使いやすさの向上こそありがたく、使いたいという動機に繋がるものです。

実際に触ってみて改めて思ったのは、やはり仮想デスクトップが非常に便利で面白いということです。他のOSを使うユーザーの方からは「何を今更」と思われるかもしれませんが、余計なソフトを導入せずとも複数のデスクトップを展開できるのはやはり嬉しい。

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また、復活したスタートメニューも “ただ復活した” だけではなく、Windows 8で得られた経験を活かしつつ、どんな画面サイズにも対応できるよう進化していたのが好印象です。このような構造ならば、デスクトップPCや、キーボードとドッキングさせて使用するタブレットでの使用感は確実に向上するに違いありません。

おそらく、特にWindows導入企業から厳しい批判を受けたであろう「独特なスタートメニュー」を採用したWindows 8と違い、Windows 10はエンタープライズからもそれなりの評価を受けるのではないかと思われます。

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企業担当者もニッコリ

誰でもダウンロードできるプレビュー版が登場したWindows 10。製品版の公開に向けて、さらなる機能追加やブラッシュアップ、そして不具合や安定性の修正が行われることでしょう。その時期は少なくとも1年ほど先になる見通しですが、筆者の期待は早くも高まっています。

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