米NVIDIA、Maxwellコア搭載SoC「Tegra X1」を正式発表 ―1TFLPOSの演算性能を実現

非常に優れたワットパフォーマンスを実現していることで知られ、「傑作」との呼び声も高い米NVIDIAの誇るGPUファミリー「Maxwell」。本日(現地時間5日)、そのMaxwellコアを採用した最新のモバイル向けSoC「Tegra X1」が、NVIDIAより正式に発表されました。

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Tegra X1は「Keplerコア」を採用していた「Tegra K1」の後継モデルとして登場し、チップ全体としての半精度浮動小数点(FP16)に関する演算処理性能は何と「1TFLOPS」にも達することが明らかにされました。これをGPUなどの性能を示す指標として一般的に用いられる単精度浮動小数点(FP32)の処理性能へと換算すると、半分の「500GFlops」となります。なお、参考までにXBOX OneとPS4のFP32の演算処理性能はそれぞれ「1.3TFLOPS」と「1.84TFLOPS」となっています

この超高性能SoCの最大の特徴は、GPU性能の高さにありますが、Tegra X1はMaxwellベースのCUDAコアを256コア搭載。ちなみに、Tegra K1には192コアのCUDAコア(Keplerベース)が実装されていました。

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さらにCPUに関しては、Tegra K1に見られたデュアルコア「Denver」から、4つの「Cortex A57」コアと4つの「Cortex A53」からなる、big.LITTEL構造を採用したオクタコアCPUへと変更。また、それぞれの前者には2MB、後者には512KBのL2キャッシュが搭載されています。

そのほか、前世代に見られたLPDDR3メモリから、新たにLPDDR4メモリへの換装を果たしたことにより、最大転送速度は25.6GB/sに向上した一方で、メモリの消費電力を約40%も低減することに成功。

なお、Tegra X1の製造には、台湾TSMCの20nmプロセスが使用されているとのこと。このこともまた、圧倒的な性能向上を果たしつつも、チップ全体の消費電力をTegra K1と同等にまで抑えることに成功した大きな要因の一つとなっている模様です。

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またTegra X1は、Unreal Engine 4、DirectX 12、OpenGL 4.5、CUDA、 OpenGL ES 3.1、Android Extension Pack(AEP)に代表される、主要なグラフィックス規格への対応も実現。

加えて、このNVIDIA製の最新SoCは、映像処理性能に関しても大幅なブラッシュアップが図られることになりました。4K(3840×2160)解像度のビデオを「60fps」で撮影できるようになったほか、HDMI 2.0やHDCP 2.2に準拠したディスプレイ出力にも対応。

サポートするコーデックの種類も強化され、VP9、 VP8、 H.264、 H.265 (10-bit)といった強力な最新のコーデックもカバーする上に、「6億画素(600MP)/s」という高速な処理性能を有するJPEGエンコーダー/デコーダーをも実装。なおNVIDIA曰く、最大撮影可能画素数は、「13億画素」(1.3gigapixel)に達するとのこと。

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Tegra K1とTegra X1とのDRAM性能の比較

気になる実際の市場への登場時期ですが、2015年上半期中を計画していることがNVIDIAによって明らかにされています。ちなみにNVIDIAはTegra K1を世に送り出す際、英ARM製のCPUコア「Cortex A15」を採用したバージョンのTegra K1を先にリリースし、その後に自社製CPUコア「Denver」を採用した ”真のTegra K1” を登場させています。

この事実を鑑みるに、今年後半以降のどこかのタイミングで、Denverの後継コアを搭載した ”真のTegra X1” が登場することを否が応にも期待してしまいますが、残念ながらそれを示唆するような発言は今回の発表からは得られませんでした。ともあれ、明日以降NVIDIAの開催する発表イベントには、要注目です。

[GSMArena / AnandTech / NVIDIA Blog]

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