「Mantle 1.0」、Khronos Groupの業界標準オープンAPI「Vulkan」に完全統合へ

WCCFtechは4日(現地時間)、今回Khronos Groupによって新たに発表されたオープングラフィックAPI「Vulkan」に、米AMDの誇るローレベルグラフィックAPI「Mantle 1.0」が統合されていることが、正式に明らかにされたことを伝えています。

なおKhronos Groupは、OpenCLやOpenGLなどに代表される ”オープンな業界標準API” を策定するコンソーシアム(標準化団体)となり、件のAMDを始めとする数多くの企業によって構成されています。

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2012年時点のKhronos Groupへの参加企業

数日前に突如としてAMDによって発表され、多くの開発者やAMDファン達を騒然とさせることとなった「Mantle 1.0 APIの終焉」の報。

さらには、これまでMantleをサポートしてきた、あるいは現在関心を抱いている開発者に対して、DirectX 12やVulkanへの ”乗り換え” を促すようなメッセージも伝えられたことで、いよいよ本格的にMantle APIの終息が近いことを予期させられる事態となっていました。

しかし、今回AMDとKhronos Groupが公式に明らかにしたところによると、AMDは自社の掲げる「オープンかつ業界標準であること」という信条を具現化させるべく、業界標準のオープンかつクロスプラットフォームなグラフィックスAPIとなるVulkanに、Mantle APIを統合させることを決断したとのことです。

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なお、このVulkanにおいては、マルチコアCPUの利用効率の向上や、マルチGPUによるSFR(Split Frame Rendering)などを始めとする、Mantle 1.0 APIで実装・実現された数多くの機能や性能改善がそのまま引き継がれることになる模様。

さらには、業界標準のオープンAPIとなることで、AMDのみならずNVIDIA、Intel、ARM、Qualcomm製のGPU製品や、Linuxなどの「Windows以外のOS」などにおいても、Mantle APIの恩恵に与ることが可能になりました。

また、Vulkanの詳細に関しては、GDC 2015の会場内で5日(現地時間)に開催されるトークセッションの中で開示されることも明らかにされています。

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しかし、おそらくMantleは、今後もVulkanの一部として進化を続けていくことになると思われる一方で、今回それとは異なる ”Mantleの今後” を匂わせる発言もAMD幹部の口より伝えられる事態になっています。その発言の真意は不明ですが、少なくともネガティブな発表ではなさそうに思われます。

「マントル(Mantle)」から「火山(Vulkan)」へ。DirectX 12の方向性に影響を与え、その登場を急かすことに成功したとも評されるAPIは、ひとまずその役目を終え、新たに次のステップへと歩を進める模様です。

[WCCFtech / AMD]

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