米AMDは18日(現地時間)、先日正式発表したばかりの次世代フラッグシップGPU「Radeon R9 Fury X」の詳細な製品情報を明らかにしました。

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世界最大級のゲーム見本市「E3 2015」においてついにデビューを飾ったFury X(過去記事)でしたが、今回AMDは、詳細な情報を公開するとともに、直接の競合製品と仮想される米NVIDIA製の「GeForce GTX 980 Ti」と比較して、より一層高いパフォーマンスを発揮することを強調しています。

以下は、公開されたFury Xの詳細なスペック。

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E3の発表の際には非公開にされていた「HBM(High Bandwidth Memory)」の容量が事前の予測通り4GBとなることや、TDP(Thermal Design Powerが275Wに設定されていることなどが判明。また、補助電源のピン数は「8-pin × 2」となるようです。

そのほか今回、実際のゲームタイトルにおける、「4K」解像度環境下でのFury XとGTX 980 Tiとのパフォーマンスを比較したグラフも公開されています。

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グラフに記載されたすべてのタイトルにおいて、大なり小なりFury Xの方が優れたパフォーマンスを発揮している様子が確認できます。これが、AMDによる ”大本営発表” であること、またGTX 980 Tiが水冷式ではなく「空冷式」のリファレンスクーラーを搭載している点を差し引いて見ても、Fury Xが十分に優れたGPUであることは間違いなさそうです。

なお、Fury Xの特徴としては、リファレンスモデルが「オーバークロック」に標準対応している点が挙げられます。以下は、AMDによって公開されたGPUコアの駆動周波数を「100MHz」向上させた際の、各タイトルにおけるパフォーマンスの伸び幅を示したグラフ。

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平均で「5.0%」前後の性能向上を実現する模様

残念ながらデータが公開されたのは、わずかに3タイトルのもののみでしたが、各タイトルにおいて平均で「5.0%」前後のパフォーマンス向上を実現することが明らかにされました。

また、今回開示された情報の中でも非常に興味深いのが、AMDの省電力機能「FRTC(Frame Rate Target Control)」を利用した際のシステム全体の電力消費量の変化に関するデータです(※FRTCについては、こちらの「過去記事」をご参照下さい)。

FRTC 平均FPS
(キャンペーン
導入)
システム全体の
消費電力量
(キャンペーン導入)
平均FPS
(ゲームプレイ)
システム全体の
消費電力量
(ゲームプレイ)
無効時 310 fps 355 – 390W 105 fps 344W
80fps 制限時 79 fps 167W 79 fps 283W
60fps 制限時 59 fps 151W 59 fps 242W

FRTCを有効化することで消費電力の顕著な低減に成功しており、GPU性能に余裕のある際には積極的に利用するのも良いかもしれません。

今回の発表を通じて、総合的な完成度の高さがアピールされることとなったFury Xは、北米時間6月24日より「649ドル」(約8万円)の価格設定の下に 販売が開始される予定です。

[PCWorld]