クアルコム、独自設計クアッドコアCPU「Kryo」の詳細を公開 -Snapdragon 820に搭載

米クアルコムは2日(現地時間)、同社が2016年に市場への投入を予告する独自設計CPUコアとして知られる「Kryo」の詳細について開示しました。

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Kryoはクアルコムとして初となる “独自設計の64-bit CPU” として開発されたクアッドコアプロセッサであり、パフォーマンスと電力効率を高い次元で両立させることを主眼において設計・開発されています。

プレスリリースによると、最新の半導体プロセス「14nm FinFET」で製造されるKryoは最大2.2GHzでの動作を実現し、Kryoを搭載する「Snapdragon 820」のパフォーマンスおよび電力効率は、ともに最大で “Snapdragon 810の2倍” にも達するとのことです。

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「Snapdragon 810」比で2倍の性能および電力効率を達成する

また、Snapdragon 820は「ヘテロジニアスコンピューティング(異種混合コンピューティング)」に最適化されたプロセッサとして開発されています。そのためCPUやGPU、およびDSP(デジタルシグナルプロセッサ)などの “特定の処理に特化したプロセッサ” を非常に高効率で協調動作させることにより、高い処理性能を実現させつつも消費電力の大幅な削減を可能にしていることも強調されました。

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「Snapdrgaon 820」は多くのプロセッサで構成されるSoC(System-on-a-Chip)となる

そして、このSnapdragon 820における、ヘテロジニアスコンピューティングの “肝” とも言えるのが「Qualcomm Symphony System Manager」ですが、これはSnapdragon 820に統合される多彩なプロセッサに対して常に適切なタスクを割り振り、最適なパフォーマンスで処理を実行させることにより、各プロセッサ同士の効率の良い連携を実現させる機能となります。

例えば写真を撮る際には、Symphony System Mangerはその処理に関係する各プロセッサ(CPU、GPU、ISP(イメージシグナルプロセッサ)、GPS、Snapdragon Display Engine、メモリシステム)のそれぞれに対して適切なタスクを割り振り、“実行に最低限必要となる動作周波数” で動作するように指示を出すことで、無駄のない処理実行を可能にします。

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なお、Snapdragon 820にはKryo以外にも次世代GPU「Adreno 530」や、高性能かつ高機能なDSP「Hexagon 680」およびISP「Spectra」が統合されるほか(過去記事[1][2])、先日にはクアルコムが独自に開発を進める機械学習プラットフォーム「Zeroth」を利用したアンチマルウェアシステム「Smart Protect」が実装されることも発表されました(過去記事)。

ようやくKyroの詳細が開示されたことによりSnapdragon 820はついにそのおおよその全貌が判明することとなりましたが、今回クアルコムはさらなる “隠し球” が用意されていることを示唆しており、今後の発表には大いに期待したいところです。

[Qualcomm via Phone Arena]

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