日本経済新聞は21日、シャープの液晶事業が台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業から買収の提案を受けていると報じています。

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日本経済新聞によると、ホンハイがシャープの分社化する液晶事業会社の過半数の株式を取得し、米アップルの出資も得て、3社で事業を運営していく提案をしているとのこと。

ホンハイは、世界最大のEMS企業として知られるフォックスコン・グループの中核会社で、2013年にもシャープと資本提携を結ぶ協議を進めていました。このときは、ホンハイとの協議が進む中、経営再建を模索するシャープが韓国サムスンとの資本提携を結んだことを機に両社の関係が冷え込み、結局期日までにホンハイからの払い込みがなくこの計画は破綻してしまいました。

最近のシャープは、液晶事業の売却を検討していることが今年8月末頃から報じられており、ジャパンディスプレイ(JDI)や産業革新機構との交渉を進めていると伝えられています。

日本経済新聞によると、シャープはこれら報道にあった企業や官民ファンドとの提携交渉も進めつつ、ホンハイとの売却額を含めた交渉も続けていく見通しであるとのこと。

シャープは、中小型の液晶パネルでJDIと、テレビ用の大型液晶パネルでホンハイと提携を進めているものとみられ、ホンハイとはすでに堺工場の共同運営を開始しています。ホンハイは、共同運営する堺ディスプレイプロダクトの株式のうち、シャープの保有する約38%の買取も行う方針であるとのことです。

ホンハイはシャープの液晶事業買収計画に際して、アップルからの出資も求めており、3社での液晶事業運営となれば、スマートフォン向けのパネル生産などで、優先的にシャープ製のものが使用されることになるかもしれません。

日本経済新聞はホンハイの提案について、「シャープにとって、不振の液晶事業でリスクを抑えながら継続的に関われるメリットがある」とする一方で、外資への売却には慎重な見方もあり、今後の協議で見極めていくことになるとしています。

アップルは2012年にもシャープのスマートフォン向け設備投資の半分を負担しており、過去にも協議を重ねてきたホンハイと合わせ、3社による事業運営が実現される可能性は大いにあります。

これまで幾度と持ち上がってきたシャープ液晶事業の資本提携計画ですが、今回はどのような形に落ち着くのでしょうか。

[日本経済新聞]