米クアルコム、「SoCの多コア化」に対しては否定的な模様

SemiAccurateは14日(現地時間)、米クアルコムが「多コアSoC」に対して否定的な意見であることが、非公式に示されたと伝えています。

記事65.1

SemiAccurateによると、先日クアルコムが主催した「Snapdragon 820」のイベント終了後、スマートフォン向け高性能プロセッサの “多コア化” に対する同社の非公式な見解が、一部の記者に対して明らかにされたとのことです。

結論として、クアルコムはオクタコアやデカコア構成を採る既存の多コアSoCに対して、「マーケティング上のアピールの意味合いが強い」ことを指摘し、実際にSoCのパフォーマンスの最大化を図る上では最適解ではないことを強調しました。

また、CPUコアの数を増大させるよりも、むしろLTEモデムの性能を向上させデータ通信の速度や効率を引き上げた方が体感上のパフォーマンスを大きく改善することを指摘。一方で、上述の理由により消費者の間に「多コアSoC = 高性能」という図式が形成されたことを受けて、同社も多コアSoCを提供せざるを得ない状況にあることを明かしたといいます。

記事65.2

なお、クアルコムによると、クアッドコアSoCであるSnapdragon 820が搭載する自社開発の64-bit CPUコア「Kryo」は、「Snapdragon 810」などに採用される「Cortex A57」コアと比較しておよそ2倍のシングルスレッド処理性能を実現している一方で、SoC全体としてはSnapdragon 810比でおよそ30%の省電力化を達成しているとのことです。

さらに、4つのCPUコアのうち半分は高負荷な処理を担うべくパフォーマンス重視に調整されているほか、もう半分は低負荷な処理を低消費電力でこなすようにチューニングされており、いわゆる「big.LITTLE構造」が採用されていることも明らかにされました。

各社が多コア化を支持ないし推進する中で、ユーザーの実利を追求してコア数の削減を敢行したクアルコムですが、この判断が同社とSnapdragonシリーズの将来にとって吉と出るのか凶と出るのかは、非常に興味深いところです。

[SemiAccurate via Phone Arena]

ソーシャルシェア

コメント投稿