日本経済新聞は9日(日本時間)、シャープが液晶パネル事業を分社する見通しと伝えています。

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シャープの液晶パネル事業については、今年8月末ごろから売却する方向での調整が報じられており、ジャパンディスプレイ(JDI)や産業革新機構との提携や、台湾鴻海(ホンハイ)とアップルによる買収などの案が伝えられてきました(過去記事)。

日本経済新聞によると、シャープは液晶パネル事業を分社後、産業革新機構の事業支援を受けることになる見通しとのことで、産業革新機構は出資しているJDIとの統合も視野に入れているといいます。

シャープやJDIは中小型の液晶パネルを主力としており、それぞれ開発と製造を進めてきました。スマートフォンなどのパネルでは、韓国を筆頭に台湾や中国も勢力を拡大しつつあります。2018年に向けてアップルが有機ELパネルの採用を検討しているとの報道もあり(過去記事)、現在同パネルの生産で先進する韓国サムスンやLGに日本勢が遅れを取る可能性があります。

JDIは、有機ELパネルの2018年量産に向けて研究開発をしており、シャープは同パネルの研究開発を続けているものの、量産時期は明らかにされていません。

産業革新機構は、シャープ単独での生き残りは厳しいと判断しており、JDIとシャープがそれぞれ開発・製造しているパネル事業を統合して、日本勢として海外メーカーとの競争力を強化したい考えがあるようです。

シャープは先述したホンハイの「シャープとホンハイとアップル3社によるパネル事業運営」案と、産業革新機構の「JDIとの統合」案の選択を迫られているようで、日本経済新聞は今年度内に再建案を決定する見通しとしています。

大型液晶パネルでは、シャープはホンハイとの提携を進めており、すでに堺工場のホンハイとの共同運営を開始しています。中小型パネルでJDIと、大型液晶パネルでホンハイと提携で分けることも考えられますが、両立は難しいように感じます。いずれにせよ、シャープは主力の液晶パネル事業を分社化する方針で、今後さらに交渉と検討が続けられることになりそうです。

[日本経済新聞]