シャープ液晶事業に革新機構が再建案、JDIとの統合も ―鴻海案より優勢?

日本経済新聞は11日(日本時間)、シャープの液晶事業について再建案を検討する協議が、最終局面を迎えていると報じています。

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シャープの液晶事業をめぐっては、堺ディスプレイプロダクト(SDP)を共同運営している台湾鴻海(ホンハイ)も液晶部門全体を5000億円で買収する案で名乗りを挙げており、産業革新機構の再建案と対立する構図となっています。

今回の報道で明らかになった産業革新機構の再建案は、シャープの液晶事業を分社して、同機構が液晶新会社に2000億円規模の出資をするというもの。産業革新機構が新会社の株式9割を取得し、将来的には筆頭株主となっているジャパンディスプレイ(JDI)と統合させることも視野に入れているとしています。

先の報道では、日本勢の競争力を強化したい産業革新機構が官庁主導になることを懸念し、JDIがシャープの液晶事業を直接買収することになるとも報じられていましたが(過去記事)、昨年末より続いていた協議は最終的に、産業革新機構の事業支援を受ける内容で最終局面を迎えているようです。

産業革新機構の提案を受けて開始された最終協議では、シャープの主力取引銀行2行を交え、先述したホンハイの提案との比較検討がなされている模様です。

産業革新機構の再建案では、液晶の他に白物家電などの事業でも他社との再編を含めて支援することが盛り込まれているといいます。同機構は、シャープ本体にも第3者割当増資を引き受けるなどして資本を投入する方向で、官庁が主導して日本の電機産業の競争力向上に繋げたい考えです。

最近では、米アップルがサムスンやLGなどの韓国勢が得意とする有機ELディスプレイに興味を示しているとも報じられており、2018年以降、スマートフォン向けパネルの主流が変わる可能性もあります(過去記事)。日本ではJDIとシャープがそれぞれ有機ELディスプレイの研究開発を進めていると伝えられており、今後統合されることがあれば開発力と生産設備が増強され、日本勢として有機ELディスプレイの出荷に名乗りをあげる動きも見えてくるかもしれません。

日本経済新聞は、「シャープとしては雇用維持などを想定した場合、革新機構の本体出資などの再建案を最優先に検討していく」ことになるだろうとしており、産業革新機構の再建案が一歩リードしているようです。

[日本経済新聞]

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