HMDとVRが見せるゲームの未来

2007年、アップルが発売したiPhoneの登場によって携帯電話は次の時代を迎え、技術革新が起こりました。インターネットはPCからスマートフォンの時代へと変化。スマートフォンでプレイするゲーム一つをとっても、目を疑うようなクオリティの高い物が当たり前となってきました。

次の技術革新は何かと考えた時、筆者はヘッドマウントディスプレイ(以下HMD)とバーチャルリアリティ(以下VR)が融合し、今まではモニターの中の出来事であった3Dの世界へ、人類が足を踏み入れる時が来ているように感じます。

昨今はHMDとVRのニュースを目にする機会も増え、それに合わせたゲーム開発も進んでいるようです。今回は一人のゲームのファンとして、HMDとVRによってゲームに新たなユーザー体験が生まれるのか、ゲームの未来は今後どうなっていくのかを、コラムを通じて考えて行きます。

HMD、そしてVRとは

HMDはヘッドマウントディスプレイの略で、頭部に装着する両目が覆いかぶさるディスプレイです。ディスプレイ以外の情報が遮断された状態で、文字通り目の前に映像が映し出され、大迫力の映像を楽しむことができます。

PlayStationVR

ソニー・コンピューターエンタテインメントが2016年前半に発売を予定しているPlayStation VR

VRはバーチャルリアリティの略で、現実のような環境を人工的に創りだす、いわば仮想現実を言い、HMDと組み合わせることにより、仮想現実の映像を現実世界から遮断された状態で楽しむことができます。

ゲームというユーザー体験

ゲームは1970年台から様々な会社から発売され、1981年に任天堂より発売されたファミリーコンピューターの大ヒットによって、画面に映し出された映像をコントローラーで直感的に操作することに、人々は熱狂しました。

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その後、同社が発売したゲームボーイによって、TVに接続して遊ぶことが普通だったゲームが場所を選ばず遊ぶことができるようになり、ソニー・コンピューターエンタテインメントが発売したPlayStationを筆頭に、今まで2Dが一般的だったゲームが3Dへと進化。現在においてはゲームの3D映像は実写かと思うほどにリアルです。こと近年においてのゲームの進化は映像の進化といっても過言ではありません。

しかし、モニター越しに見るリアルな映像も別世界での出来事。モニター外に見える現実世界が邪魔をします。

一方で、ゲームをこよなく愛する筆者と同じ気持を抱いた人もいるかと思います。この世界に旅立って見たいと。人によってはアニメの世界だったり映画の世界だったりするかもしれませんが、そのユーザー体験を叶えてくれるのがHMDとVRだと感じています。

HMD対応ゲームの開発状況

では、HMDを使ったゲーム開発はどうなっているのかというと、デモとして体験可能なものが登場しています。一つはバンダイナムコエンタテインメントが開発中の「サマーレッスン」です。

summerlesson

コントローラーを使わずにキャラクターとコミュニケーションがとれ「VRだからこそ感じられる他人との距離感」を実現しています。

続いて、「ファイナルファンタジーXIV」の蛮神タイタン討伐戦をPlayStation VR用にアレンジしたデモです。

finalFantasy

ファイナルファンタジーの世界に旅立ちたいプレイヤーの思いを、HMDを使って実現させています。

最後に紹介するのは、「真・三國無双7 VR DEMO」です。

musou7

コントローラーによって操作しますが、画面内にアイコンなどの表示はなく無双シリーズならではの戦場体験ができます。

紹介したゲームはごく一部ですが、他にも様々なHMD対応ゲームが現在開発されています。

操作の技術革新

開発中のHMD対応ゲームをいくつか紹介しましたが、共通していることは、プレイヤーの意思表示を自身の「動作」で行うのではなく、決められた方法や機器をつかって「操作」する点です。サマーレッスンにおいては、首を縦や横にふることでHMDと連動した意思表示を行い、真・三國無双7 VR DEMOにおいてはPlayStation4のコントローラーを使います。

HMDの登場によって、ゲームの視覚における仮想現実を体感できる一方で、ゲームのプレイ方法においては、ファミリーコンピューターの時代からあまり進化していない現状があります。

では、ゲーム内のキャラクターを自身の動作に合わせて動かし、さらには実際にゲーム内の物を触り、その感触を確かめることは不可能なのかというと、その世界はすぐそこまで来ています。

アメリカのベンチャー企業NimbleVRは、カメラでユーザーの手の動きを追い、仮想現実の中で人間の手の動きに合わせて動作することを可能にしています。

動画を見ていただければ分かる通り、人間の手の動きを仮想現実の中でスムーズに再現しています。

また、Dexta Roboticsが開発中の「Dexmo F2」は仮想現実で物を掴んだ感触を、手に装着した機器を通じて人間の手にフィードバック。仕組みは仮想現実内で物を掴んだ際に、「Dexmo F2」のジョイント部分が連動し、手に感触を伝えるというものです。

Dexmo-F2

質感についてはまだ再現できていないなど課題もあるようですが、今後の改良に注目したいところです。

さらに、歩く・しゃがむ・ジャンプといった・動作についてはオーストラリアの企業Cyberithが開発中の「Virtualizer」によって、実現されています。

Virtualizer

プレートの上を歩くと、実際にキャラクターが歩き、しゃがむと腰部分に装着した機器と連動し、キャラクターがしゃがむというもの。同様にジャンプも可能のようです

まだまだ、実用化には時間がかかりそうですが、この3つの技術が組み合わされば、もはやコントローラーは不要と言っても過言ではありません。

実際の人間の動作をゲーム内という仮想現実で再現をしようとすると、長時間歩くと疲れるなどの疲労も再現されます。そうなると、長時間ゲームをプレイすることも難しくなり賛否は分かれそうです。

疲労を解決するには、脳でゲームを操作し神経を通じて質感などを感じる、もう一つ先の技術革新によって実現されるかもしれません。

まとめ

HMDによって、映像によるユーザー体験は次のステージへ進もうとしています。また、HMDとVRが融合することにより、映像に映し出される物に触れ、感触を味わい、その世界を歩くことで今まで味わいたくても味わえなかった未知の体験ができるはずです。

未来はすぐそこに来ています。

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著者

ドンカム

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