インド−フランス間の約8000kmを隔てた思念伝達に成功 ―PLOS ONE

2014年9月5日 18:42 │Comments(4)

Written by くまむん

スペインのベンチャー企業Starlab Barcelonaとバルセロナ大などのグループはこのたび、特定の言葉をイメージしている人間の脳波を検出し、遠く離れたもう一人の人間の脳へその内容を直接伝送することに成功しました。この成果は、科学誌PLOS ONEに掲載されています。

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Credit:PLOS ONE

言葉やジェスチャーなどを介さずに、脳の中で考えていることを他者の脳へ直接伝送する技術の研究は、現在、世界中で行われています。例えば昨年6月には、ワシントン大学の研究グループが、送信者の脳波信号を受信者の脳に入力することで送信者が受信者の体を「遠隔操作」する実験に成功しています (過去記事)。

今回の実験では、まず、インド南端のケーララ州にいる送信者に “hola(スペイン語で「やあ」)” や “ciao(スペイン語で「バイバイ」)” という簡単な挨拶をイメージしてもらい、その時の脳波変化データをバイナリコードに変換。このコードをインターネットを通じておよそ8,000km離れたフランス・ストラスブールのコンピューターに送信します。

フランス側のコンピューターでは、受け取ったコードを解読して脳に経頭蓋刺激(TMS)を与える装置に転送。この装置によって受信者の脳に刺激を入力したところ、メッセージの内容に対応した眼内閃光(phosphene)を受信者の視界に発生させることに成功し、送信者のメッセージを間接的に伝達することが出来たとのことです。

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▲実験の様子。送信者のイメージをネットを通じて転送、受信側では被験者者の脳を刺激し、眼内閃光を発生させる。

今回の研究では、言葉自体を直接伝達する域には至っておらず、また、メッセージの伝送も送信者から受信者への一方通行です。そういった意味では先行研究に比べて大きな革新であるというわけではないかもしれませんが、今後研究が進んでゆくことで、より高度なメッセージのやりとりが可能になるかもしれません。

[PLOS ONE via Sciencedaily] [IEEE Spectrum

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