ダンスで博士論文の内容を表現する「Dance Your Ph.D 2015」が発表される

2015年12月2日 17:20 │Comments(0)

Written by くまむん

科学誌Scienceが毎年開催しているダンスコンテスト「Dance Your Ph.D」が今年も発表されました。

このコンテストは、難解な内容に見られがちな科学研究の内容をよりわかりやすく表現することを目的として、博士課程の学生たちが自身の博士学位論文の内容をダンスで表現するというもの。2007年から毎年開催されており、今年で8回目を迎えます。

上の動画は、スイス・ベルン大学のFlorence Metz氏が効果的な水資源保護の実現に向けた社会学的なアプローチについてまとめたもので、各国の拒否権(veto)をはじめとした国際政治のしがらみの中で、水資源保護ポリシーを策定してゆく様子が表現されています。

この賞は、社会科学をはじめとした人文科学分野のほかに物理学・生物学・化学の分野が対象となっています。以下、自然科学の三分野で選出された作品を紹介します。

物理学

“Exploring multi-photon states for quantum information applications(量子情報技術の応用に向けた多光子状態に関する研究)” というタイトルの作品を公開したオックスフォード大学博士課程のMerritt Moore氏が物理学賞を受賞しています。

動画の説明によると、この研究は量子コンピューターなどに使われる光子ペアの生成に関するもので、非線形結晶に強力なレーザーを照射する生成方式について研究したもの。こうした光子のペアは分解しないと観測が不可能であるため、踊り場でダンスをしていたペアは強制的に分割され、一方の光子(ここでは赤いドレスの女性)が検出器に送られます。

生物学

生物学分野では、”Cellular interactions with tropoelastin(トロポエラスチンによる細胞の相互作用)” というテーマのダンスを公開したシドニー大学博士課程のPearl Lee氏が受賞。

皮膚や血管などの柔軟性を生み出す上で重要な役割を果たすトロポエラスチンという分子が、体内で相互に作用し合いながら組織構造を形成してゆくさまが描かれています。

化学

ドイツ・ミュンヘン大学の博士課程に在籍するJyaysi Desai氏が受賞。テーマは “Molecular mechanisms involved in neutrophil extracellular trap (NET) formation(好中球の細胞外クロマチン形成に関わる分子メカニズム)” です。

動画の中で登場する仮面をつけた白服の女性たちが好中球、黒服の男性たちが細菌を演じてており、好中球が互いにネットワークを形成することで体外から侵入した細菌を捕食する様子を表現しています。

[Science]

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