ボイジャー1号、太陽系の最末端に到達…まもなく外宇宙へ

2013年6月28日 11:04 │Comments(60)

Written by くまむん

1977年の打ち上げ以来、36年の歳月をかけて180億キロという途方もない旅を続けていたボイジャー1号ですが、この探査機がついに太陽系の最外端に到達したとする論文が米科学誌「サイエンス」に発表されました。

fg06_15

太陽系の外縁部では、太陽から発生する荷電粒子の流れ(太陽風)と星間物質などとが干渉することで一種の衝撃波面が形成されていますが、このうち星間領域と太陽圏との境界に相当する領域は「ヘリオシース(Heliosheath)」と呼ばれており、天文学的には内側から「Slow-down region(減速領域)」、「Stagnation region(停滞領域)」、「Depletion region(空乏領域)」という3層構造で定義されています。

論文によると、ボイジャー1号は既にこの最外部に位置するDepletion regionに到達しており、ほどなく太陽系を脱出して外宇宙に至るものと考えられるとのことです。

 20120624130907fb4

太陽系-外宇宙の構造模式図。(画像引用元

atthesolarsy

ヘリオシースの模式図。ボイジャーは現在、
最外部の空乏領域を航行中。(図はPhys.orgより引用)

現在、外宇宙に向かって航行している探査機のうち探査が継続されているものは3機(ボイジャー1号・2号、ニューホライズンズ)ありますが、ボイジャー1号はこれらの中で地球から最も離れた距離に位置しており、深宇宙の貴重なデータを地球に送信し続けています。

ボイジャーと地球との通信には現在でも電波が使用されており、通信に係るタイムラグは片道およそ13時間程度であるとのこと。そもそも、打ち上げ当初はここまで長期にわたって通信が維持されるとは想定されていなかったものの、その後のノイズ訂正技術の発達などにより、現在に至るまで探査が継続されているそうです。

2020年ごろの稼働停止まで残りわずかとなったボイジャー1号ですが、現在のペースで航行を継続出来れば停止までに太陽系外に到達することは可能であるとのことで、今後もさらなる成果が期待できそうです。

[BBC News] [Phys.org] [SCIENTIFIC AMERICAN]
[参考: ヘリオポーズ(Wikipedia)]

ソーシャルシェア

このニュースでディスカッション
  • コメントを投稿する際には「コメントガイドライン」を必ずご覧ください
  • コメントを投稿した際には、コメント機能利用規約(ガイドライン)に同意したものとみなされます
  • 主要ニュースサイトなどの「許可サイト」以外のURLを含む投稿はコメントが保留されます