ブルームバーグは19日(米国時間)、HTCのピーター・チョウ会長とマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOが会談を行ったと報じています。Windows Phoneの将来的なビジョンについて話し合ったとされており、具体的には大画面のWindows Phoneについて協議が行われたものとみられています。
つい先日には、大きな画面を持つWindows Phoneの開発計画をHTCがキャンセルしたと報じられており、その理由には「Windows Phone 8がサポートする解像度に制限があったから」と言われています。Windows Phoneは端末スペックの断片化を防ぐために解像度に一定の制限を設けていますが、端末製造メーカー側は魅力的な端末を作りにくい状況にあるというジレンマが存在します。
これらの件に関して、チョウ会長はバルマーCEOに対して5インチ級端末の持つ魅力や訴求力、必要性を説いたものとみられています。
なお、チョウ会長とバルマーCEOはパートナーシップの強化に取り組んでおり、年に数回会うだけでなく、頻繁にメールや電話でのやり取りを行っているとのことです。
この件に関してガートナーのアナリストマイケル・ガーテンバーグ氏は「Windows Phoneはまさにブルーオーシャン。そこには支配的プレーヤーは存在していない」と述べており、「Windows PhoneでHTCがリーダー的存在になったあかつきには、Android依存にならない為のチャンスが与えられるだろう」という旨のコメントを述べています。
Androidではサムスンに大きく水をあけられているHTCですが、Windows Phoneへの注力で競争力の強化を図る狙いがあるのかもしれません。
スマートフォンではWindows Phone専売を決めている同社ですが、明らかにHTCとマイクロソフトは急速に距離を縮めています。HTC 8Xの披露イベントにはバルマーCEOが駆けつけるなどの動きを見せており、バルマーCEOがWindows Phone 8の披露イベントで取り出した自身のスマートフォンも「HTC 8X」でした。
Windows Phoneという新たな “青い海” を求めて血みどろの戦いが繰り広げられる日はそう遠くないかもしれません。
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